ビットコイントレーダーは来週7万4000ドルを目指す──スポットETF、4日連続で純流入
  • ビットコインは、機関投資家の需要とリスク選考の高まりにより、早ければ来週にも史上最高値の7万4000ドルを上回る可能性がある。
  • ビットコインに連動するアメリカのスポット型ETFには4日連続で資金が流入しており、5月16日にはブラックロックのIBITへ9400万ドルの流入と、投資家の心理の変化を示している。

機関投資家の需要とリスク資産への意欲の高まりにより、ビットコイン(BTC)は早ければ来週にも史上最高値の7万4000ドルを突破する可能性があると一部のトレーダーは述べている。

「ビットコインは5月16日には6万5000ドルに向かって後退していたが、17日の朝にはすでに6万6000ドルを超えて足場を取り戻そうとしている。この暗号資産(仮想通貨)が世界的なリスク選好から支持を得れば、週末に7万ドルを超える可能性がある」とFxProのシニアマーケットアナリストのアレックス・カプチケヴィッチ(Alex Kuptsikevich)氏はCoinDeskへのメモの中で、スポットETFへの資金流入の増加について言及して述べた。

「7万1000ドルから7万4000ドルの高値圏を試す展開は、早ければ来週初めに起こり、FOMOの新たなエピソードを誘発する可能性がある」とカプチケヴィッチ氏は見ている。

シンガポールを拠点とするQCPキャピタルも、今週初めの顧客メモで同様の目標株価を提示していた。

このような強気の見通しは、この資産を追跡するアメリカのスポット型上場投資信託(ETF)が4日連続で資金流入を記録し、5月16日には2億5700万ドル(約398億円、1ドル=155円換算)の純流入で終了したことによる。これは、過去数週間の動きから180度近く転換したもので、ETFの中には資金流入がゼロの日もあった。

ブラックロック(BlackRock)のIBITは16日に9400万ドル(約145億7000万円)の資金流入を受け、これは同業他社の中で最大だった。グレイスケールのGBTCは、1月の上場以来ほとんどが資金流出だったが、460万ドル(約7億1300万円)以上の資金が流入した。

今週初め、ミレニアム・マネジメント(Millennium Management)やエリオット・キャピタル(Elliot Capital)など複数の有名ファンドが数百万ドル相当のビットコインETFをポートフォリオに保有していることが規制当局への届出書類で明らかになった。

4月のアメリカの消費者物価指数(CPI)は前月比0.4%上昇のエコノミスト予想に対して、0.3%上昇と予想を下回り、BTCのレンジ突破を誘発した。BTCは4月以来初めて6万6000ドルの大台を回復し、3月以来最大の上昇を記録した。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin Traders Target $74K Next Week as BTC Spot ETFs Log Four Days of Inflows