ビットコイン蓄積が拡大──重要なレジスタンスに接近

- グラスノードのレポートによると、3月以降に長期保有者の保有量が25万BTC以上増加し、この層の総保有量が1400万BTCを超えた。これは長期保有者の確信が再び強まったことを示す兆候だ。
- 短期保有者の保有量でもトレンドが反転し、過去1週間で2万5000BTC増加した。これ以前には、ビットコインで30%のドローダウンが発生した数カ月にわたる売りの時期があった。
ビットコイン(BTC)は4月に14%上昇した後、5月に入ってからは3%上昇している。
過去2週間でビットコインETF(上場投資信託)への資金流入が加速している。また、一貫したビットコインの財務目的での蓄積が市場を支え続けている。
オンチェーン視点でグラスノード(Glassnode)のデータを読み解くと、短期保有者と長期保有者の両方が供給保有量を増やしており、長期保有者は3月初旬から、短期保有者は過去1週間で蓄積を開始した。
グラスノードは、ビットコインを155日以上保有する投資家を長期保有者、155日未満の投資家を短期保有者と定義している。グラスノードは最新の週間レポートで、長期保有者の保有量が3月初め以降に25万BTC以上増加し、この層の総保有量が1400万BTCを超えたと指摘した。
グラスノードは、「これは、ある程度の確信が戻ったことや、投資家が送金してリスクを減らす傾向を上回る蓄積圧力があることを示唆している」と述べた。
短期保有者は長期保有者と反対の行動を取ることが多いが、短期保有者も過去1週間で2万5000BTC以上保有量を増やし、蓄積が再燃する兆候を示している。これは2025年2月から始まった20万BTC以上の純売却からの反転だ。この時期は、ビットコインで30%のドローダウンが発生した時期と一致する。
ビットコインが現在9万7000ドル(約1407万円、1ドル145円換算)の水準に近づく中、この広範な蓄積は複数の投資家層全体にわたる確信の回復を示している。しかし、グラスノードは、9万9900ドルにある主要なレジスタンス水準も特定している。長期保有者の未実現利益率が+350%に達した場合、利益確定を始める可能性があるという。
グラスノードは、「そのため、市場がこのゾーンに近づくにつれて売り圧力が高まることが予想される。これは、売りを吸収し、上昇モメンタムを持続するためにかなりの買い需要が必要なエリアとなる」と述べた。
|翻訳・編集:林理南
|画像:グラスノード
|原文:Bitcoin Accumulation Strengthens as BTC Approaches Key Resistance