シャープリンク、約670億円相当のイーサリアム購入──株価は66%安のまま

- シャープリンク・ゲーミング(SharpLink Gaming)は、約4億6300万ドル相当の17万6271枚のイーサリアムを取得し、上場企業の中で最大のイーサリアム保有者となった。
- シャープリンクは規制当局への申請により、プライベートプレイスメント投資家が株式を売却できるようにした後、主にイーサリアム取得を目的として、アット・ザ・マーケット株式プログラムを通じて7900万ドルを調達した。
- シャープリンクの株式は6月13日、66%下落したが、それでも数週間前にイーサリアム財務戦略を発表して以来、500%を超える上昇を維持している。
イーサリアム(ETH)に焦点を当てた暗号資産(仮想通貨)財務戦略への転換を進める上場企業シャープリンク・ゲーミングは6月13日、約4億6300万ドル(約670億円、1ドル=144円換算)相当の17万6271枚のイーサリアムを取得したと発表した。
シャープリンクはプレスリリースで、この購入により、同社が上場企業の中で最大のイーサリアム保有企業となったと述べた。
シャープリンクは、イーサリアムの購入資金のため、10億ドルの「アット・ザ・マーケット(ATM)」普通株式発行プログラムで7900万ドルを調達した。
イーサリアムの購入発表は、12日の規制当局への申請に続き行われた。この申請は、同社のプライベートプレイスメントラウンドの投資家が株式を売却できるようにするもので、市場取引終了後に株価が70%下落した。
一部では、同社がより大規模な暗号資産購入を発表するため、ATMをさらに活用した可能性が指摘されている。13日の取引では、株価は依然として66%下落したままとなっている。
シャープリンクは、最近暗号資産をバランスシートに追加する方針へ転換した多くの上場企業のひとつである。
同社は今月、イーサリアム購入のために、コンセンシス(Consensys)、ギャラクシー(Galaxy)、パンテラ・キャピタル(Pantera Capital)を含む多様な投資家からプライベートラウンドで4億5000万ドルを調達した。
イーサリアムの共同創設者でコンセンシスのCEOであるジョセフ・ルービン(Joseph Lubin)氏も、同社に取締役会長として参画している。
シャープリンクが暗号資産戦略を発表した5月、株価は1週間余りで4300%急騰したが、今月に入ってからその上昇分の90%以上を失った。
大規模な価格変動と13日の下落後も、株価はイーサリアム財務戦略発表前の水準から500%以上高い水準で取引されている。
|翻訳・編集:山口晶子
|画像:シャープリンクの取締役会長ジョセフ・ルービン氏(Shutterstock/CoinDesk/Suzanne Cordiero)
|原文:SharpLink Acquires $463M in Ether, Shares Remain 66% Lower