XRPの行使価格3ドルのコールオプションが人気──XRP/BTC日足チャートは上昇を示唆

- XRPは過去24時間で3.5%以上上昇し、オプション市場では強気な期待が高まっている。
- XRPの行使価格3ドルのコールオプションは最も取引量が多く、買い注文が目立っており、投資家の楽観的な見方を示している。
- XRP/BTCの日足チャートは、移動平均線からの弱気シグナルとは相反する強気のブレイクアウトを示している。
決済に特化した暗号資産(仮想通貨)エックス・アール・ピー(XRP)は過去24時間で3.5%以上上昇しており、デリビット(Deribit)に上場されたオプションの取引量は強気な期待を示唆している。
データソースのAmberdataによると、7月1日以降、7月25日満期の3.00ドルと4.00ドルのコールオプションと、9月28日満期の2.80ドルのコールオプションが最も取引されている。

コールオプションは、購入者に原資産を後日所定の価格で購入する権利を与えるが、義務ではない。コールの買い手は暗に、市場に強気であることを示唆している。例えば、権利行使価格3ドルのコールオプションの買い手は、XRPのスポット価格が7月25日までにその水準を超えると賭けていることになるからだ。デリビットでは、1オプション契約が1XRPを表す。
取引のフローを詳しく見ると、3ドルのコールオプションの取引量が多いのは、主に買い取引によるものであることがわかる。過去24時間で、行使価格3ドルのコールには200万件の契約が投資家の買い注文によって成立している(反対側にはマーケットメイカーが存在する)。一方、2.8ドルのコールオプションでは、投資家は主に売り手または売り建てだった。

3ドルのコールオプションは、過去7日間の建玉(有効または未決済の契約数)の増加という点でも、最も人気のある賭けとなっている。
高い権利行使価格のコールオプションの取引増加は、アメリカにおける現物ETF(上場投資信託)のデビューへの期待の高まりを受けたものだ。ブルームバーグのETFアナリストのエリック・バルチュナス(Eric Balchunas)氏とジェームス・セイハート(James Seyffart)氏によると、アメリカ証券取引委員会(SEC)がXRP現物ETFを承認する確率は95%で、ほぼ確定している。
7月2日、XRPを利用してクロスボーダー取引を促進するフィンテック企業リップル(Ripple)は、通貨監督庁(OCC)に銀行免許を申請したと発表した。
リップル社のブラッド・ガーリングハウス(Brad Garlinghouse)CEOはXで「承認されれば、我々は州(NYDFS経由)と連邦の両方の監督を受けることになり、ステーブルコイン市場における信頼の新たな(かつ独自の)基準となるだろう」と述べた。
XRP/BTCはブレイクアウト
バイナンス(Binance)上場のXRP/BTCペアに代表されるXRPのビットコイン(BTC)建て価格は、下降ウェッジ(弱気の三角保ち合い)のパターンを上抜け、上昇に向かう可能性がある。
下降ウェッジは、価格変動幅の縮小を示す2つの収束トレンドを特徴とする強気反転パターンだ。トレンドの収束性は、売り手が徐々に勢いを失っていることを示唆している。したがって、その後の上昇は、強気相場の復活を裏付けるものと考えられている。
XRP/BTCは上方トレンドラインを上回り、強気のブレイクアウトを裏付けている。このパターンは、4月の高値からの調整が終了し、XRPの強気トレンドが再開したことを示す。

このブレイクアウトは、抵抗が最も少ない経路は上昇側にあることを示唆するものだが、50日単純移動平均線(SMA)、100日SMA、200日SMAはこれに反論している。
50日SMAと100日SMAはともに下降傾向にあり、最近200日SMAを下抜けて弱気な動きを見せている。ただし、SMAは遅行指標であり、強気な上方へのブレイクアウトに比べると根拠としては相対的に弱い点に留意してほしい。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:XRP $3 Bets Dominate Trading Volumes as XRP/BTC’s ‘Wedge’ Suggests Further Rally