コインベース、BTCの保有量を増やす──トークン化株式と予測市場の立ち上げも発表

- コインベースは第2四半期に2509BTCを追加し、さらに購入を進めていると発表した。
- この暗号資産取引所は、近々、トークン化された米国株と予測市場を立ち上げる予定だ。
- この動きは、ウォール街がトークン化をさらに推し進めている中で起こった。
コインベース(Coinbase)は、ビットコイン(BTC)保有量を増やしており、今後数カ月以内にトークン化された米国株と予測市場を立ち上げる計画を発表した。これは、収益源の多様化を図り、事業の大幅な拡大を目指すものだ。
コインベースのブライアン・アームストロング(Brian Armstrong)CEOは7月31日のXへの投稿で、「コインベースはビットコインをロングしている。第2四半期には保有量が2509BTC増加し、さらに購入を続けている」と述べた。
コインベースがビットコインを購入しているというニュースは目新しいものではないが、マイケル・セイラー(Michael Saylor)氏のストラテジー(Strategy)を模倣したビットコイン財務企業が最近数多く登場しており、トレンドとなっているのは間違いない。しかし、この暗号資産(仮想通貨)取引所のCFOであるアレシア・ハース(Alesia Haas)氏は以前、コインベースはビットコイン財務企業ではなく、暗号資産セクターに投資する運用会社であることを明確にしていた。
一方、コインベースはCNBCに対し、米国株のトークン化版(ブロックチェーン基盤上で取引可能な、株式のデジタル表現)の提供準備を進めていることを認めた。この商品により、ユーザーは24時間いつでも、従来の株式市場よりも迅速な決済と低いコストで株式の一部を売買できるようになる。
同社の最高法務責任者であるポール・グレウォル(Paul Grewal)は6月、この商品についてアメリカ証券取引委員会(SEC)の承認を申請中であると発表していた。
今回の発表は、金融機関が資本市場の効率性とアクセス性を向上させる手段として、トークン化(現実資産をブロックチェーン上に置くプロセス)を広く検討している中で行われた。ブラックロック(BlackRock)、フランクリン・テンプルトン(Franklin Templeton)、JPモルガン(JPMorgan)はいずれもここ数カ月でこの分野に進出している。
コインベースの最大の競合であるロビンフッド(Robinhood)とクラーケン(Kraken)は、いずれも最近、米国外でトークン化された株式を上場した。
コインベースはまた、ユーザーが暗号資産を使って将来の出来事の結果に賭けることができる予測市場の開設も計画している。 コインベースの製品担当バイスプレジデント、マックス・ブランズバーグ(Max Branzburg)氏は7月31日、CNBCに対し、これらの機能は規制当局の明確な判断を待って数カ月以内に展開される予定だと述べた。
「我々はあらゆるものを扱う取引所を構築している」とブランズバーグ氏はCNBCに語った。「取引したいものはすべて、ワンストップで、オンチェーン上で取引できる。トークン化株式や予測市場など、あらゆる資産をオンチェーン化する。より速く、よりアクセスしやすく、よりグローバルな経済の基盤を構築している」。
コインベースは7月31日に第2四半期決算を発表したが、前四半期の個人投資家による取引量減少を受け、予想を下回った。同社の株価は市場終了後の取引で約6%下落した。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
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|原文:Coinbase Increases Bitcoin Holdings, Plans Tokenized Stocks in U.S.