イーサリアムに強気のダイバージェンスか?1週間で10%下落の一方で、クジラが3億ドル相当を購入
  • クジラが3億ドル(約444億円、1ドル144円換算)相当のイーサリアムを購入し、最近の価格下落にもかかわらず長期的な信頼感を示した。
  • イーサリアムの価格は今週10%近く下落し、市場全体の不安感の中で5週連続の上昇が途絶えた。
  • ビットコインは相対的な回復力を示し、今週はわずか4.5%の下落にとどまり、イーサリアムに対する市場センチメントの変化を裏付けている。

イーサリアム(ETH)市場は、クジラが数百万ドル相当のイーサリアムを買い占め、1カ月以上ぶりの週間下落に対して強気な姿勢を示していることから、重要な局面を迎えている。

CoinDeskのデータによると、プログラム可能なブロックチェーンであるイーサリアム(Ethereum)のネイティブトークンのイーサリアムは、今週10%近く下落し、一時3400ドルを下回る安値を付けた。この下落は5週連続の力強い上昇の後に起き、ウォール街での損失や利益確定、デレバレッジを示唆している。

だが、この弱気な動きは、クジラによる長期的な確信を示す強力なシグナルと対照的だ。アーカム・インテリジェンス(Arkham Intelligence)が追跡したオンチェーンデータによると、単一のエンティティ(主体)が価格下落時に3億ドル(約444億円)相当のイーサリアムを大量に買い占め、大規模な「押し目買い」作戦を実行した。

これは強気のダイバージェンスの事例だ。週足の値動きは、目先の上昇モメンタムの喪失や利益確定の可能性を示唆しているが、クジラによる大規模な購入は、最近の下落が一時的な後退に過ぎないという見方を示している。

このメッセージは明確だ。価格下落によって弱気な投資家が排除される中、強い確信を持ったエンティティによる断固たる買いが見られるようになるということだ。

[Arkham IntelligenceのXへの投稿]

米ドルの上昇と1日の米雇用統計の失望的な結果をきっかけに、マクロ経済への不安が新たに生じ、暗号資産(仮想通貨)市場は不利な立場に置かれている。

時価総額で最大のデジタル資産であるビットコイン(BTC)は、比較的堅調を維持し、今週はわずか4.5%の下落にとどまった。ビットコインがイーサリアムのパフォーマンスを上回っていることは、オプション市場で最初に示されたイーサリアムに対する市場センチメントが変化していることを裏付けている。

|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:Pexels/Pixabay
|原文:Ether Bullish Divergence? ETH’s 10% Weekly Price Loss Clashes With $300M Whale Buy