コインベース株、約20%下落──2024年9月以来最悪のパフォーマンス

- コインベースの株価は先週19.6%下落し、2024年9月以来の最悪のパフォーマンスを記録した。
- コインベースの第2四半期決算では、1株当たりの営業利益と売上高が大幅に減少した。
- トレーダーはコインベースのオプション取引で下落リスクへの備えをますます求めている。
TradingViewのデータによると、ナスダック上場の暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)の株価は先週、19.6%下落して314.69ドルとなった。これは、2024年9月以来の最悪のパフォーマンスだった。
コインベースは7月31日に第2四半期決算を発表し、1株当たり営業利益は12セントで、前年同期比88.8%の減益となった。
売上高は15億ドル(約2250億円、1ドル=150円換算)で、ファクトセット(FactSet)の予想、15億9000万ドル(約2385億円)を下回り、EBITDA(利払い前・税引き前・減価償却前利益)は取引収益が前四半期比39%減少したことで5億1200万ドル(約768億円)に減少した。
この下落は、調査会社10xリサーチ(10x research)が6月下旬に行った分析とも一致しており、同調査では第2四半期の株価上昇はファンダメンタルズに比べて過大評価されていると指摘している。同社は、ビットコイン(BTC)を買いつつコインベースを空売りすることを推奨していた。
先月初め、投資会社H.C.ウェインライト(H.C. Wainwright)は、第2四半期の上昇がファンダメンタルズを上回ったと述べ、コインベースの投資判断を「買い」から「売り」に大幅に引き下げた。
プットオプションの需要が増加
この売り圧力を受け、トレーダーはコインベース株の下落リスク回避策を求めている。
Market Chameleonのデータによると、8月1日時点で、プットオプションとコールオプションのインプライド・ボラティリティ(需要)の差を測る1年プット・コール・スキューは2.6%に上昇し、4月21日以来の高水準となった。
つまり、原資産の価格下落に対する保険となるプットオプションは、コールオプションや強気の賭けに対して2.6倍のボラティリティ・プレミアムで取引されている。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Coinbase Slides Nearly 20% in Worst Weekly Performance Since September 2024