Etherealize、ウォール街にイーサリアムを導入するため4000万ドルを調達
  • Etherealizeは、機関投資家向けのプライベート、決済、およびトークン化ツールを構築するため、エレクトリック・キャピタルとパラダイムが主導するラウンドで4000万ドル(約59億2000万円、1ドル148円換算)を調達した。
  • 同社は、イーサリアムのベテランであるダニー・ライアン氏とウォールの街トレーダーのヴィヴェク・ラマン氏が共同設立し、深い専門知識を活かして機関投資家をイーサリアムに取り込んでいる。
  • これは、ブラックロックのトークン化ファンドやJPモルガンのトークン化プラットフォーム「Kinexys」など、イーサリアムへの機関投資家の参入が拡大する中で起こった。

ウォール街の機関投資家によるイーサリアム(Ethereum)採用を支援するインフラを開発するスタートアップ、Etherealizeは、エレクトリック・キャピタル(Electric Capital)とパラダイム(Paradigm)が共同主導するシリーズA資金調達ラウンドで4000万ドル(約59億2000万円)を調達した。

この新たな資金は、ヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏とイーサリアム財団(Ethereum Foundation)からの以前の助成金に追加されるものであり、ゼロ知識プライバシーシステム、決済エンジン、トークン化された債券市場向けアプリケーションの開発の推進に役立てられる。

「今回の資金調達は『機関投資家の統合』の始まりであり、機関投資家向け金融をモダンで安全かつ世界的にアクセス可能なレールへとアップグレードするものだ」と以前はイーサリアム財団に所属していた、Etherealize共同設立者のダニー・ライアン(Danny Ryan)氏は3日の発表で述べた。

Etherealizeによる、イーサリアム(ETH)を機関投資家の準備資産として位置づける取り組みと、連邦議会での規制に関する議論への参加は、イーサリアムの最近の制度的発展を補完するものだ。

ブラックロック(BlackRock)はイーサリアム上でトークン化されたマネーマーケットファンドをローンチし、ブロックチェーンベースの資産発行への支持を表明し、JPモルガン(JPMorgan)のプラットフォーム「Kinexys」は、現実資産(RWA)のトークン化とオンチェーンの米ドル決済に向けて強化されている。

今回の資金調達により、Etherealizeは、イーサリアムを機関投資家市場の見えないバックボーンにする金融インフラの開発を加速させることを目指している。

|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:Shutterstock
|原文:Etherealize Raises $40M to Bring Ethereum to Wall Street

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