- ビットコインETFは7月以来最大の資金流入を記録し、ビットコイン価格は11万4000ドルを超え、イーサリアムETFの需要も回復。
- フィデリティのFBTCが2億9900万ドル(約440億円、1ドル147円換算)で流入額トップとなり、ブラックロックのIBITが2億1100万ドル(約310億円)で続き、ビットコインETFは9月10日に7億5700万ドル(約1113億円)の純流入額を記録。
- 投資家がFRBの次回会合と利下げの可能性を予想する中、イーサリアムETFは最近の流出から反転し、1億7100万ドル(約251億円)が流入。
ビットコイン(BTC)現物ETF(上場投資信託)が7月以来最大の資金流入を記録する中、ブラックロック(BlackRock)の「iシェアーズ・ビットコイン・トラスト(IBIT)」とフィデリティ(Fidelity)の「ワイズ・オリジン・ビットコイン・ファンド(FBTC)」が流入を牽引し、ビットコインは11万4000ドルを突破した。
SoSoValueがまとめたデータによると、イーサリアム(ETH)現物ETFの「iシェアーズ・イーサリアム・トラスト(ETHA)」と「フィデリティ・イーサリアム・ファンド(FETH)」の需要が再び高まり、イーサリアムは4400ドルを超えた。
ビットコイン現物ETFは10日に7億5700万ドル(約1113億円)の純流入を記録。フィデリティのFBTCが2億9900万ドル(約440億円)で1日あたりの流入額で最大となり、ブラックロックのIBITが2億1100万ドル(約310億円)でこれに続いた。アーク・インベスト(Ark Invest)の「アーク21シェアーズ・ビットコインETF(ARKB)」は1億4500万ドル(約213億円)を追加し、上位3位に入った。
イーサリアムETFも先週の償還後、危機を脱した。10日の純流入額は1億7100万ドル(約251億円)で、7450万ドル(約110億円)が流入したブラックロックのETHAと、4950万ドル(約73億円)が流入したフィデリティのFETHが牽引。これは、今月の4億4600万ドル(約656億円)の急激な流出に続く動きであり、イーサリアム価格の上昇に伴い投資家がこの資産に回帰していることを示唆している。
月次データは回復を裏付けている。ビットコインETFは9月に入ってからこれまでに13億9000万ドル(約2043億円)を追加し、8月の7億5100万ドル(約1104億円)の償還を帳消しにした。
過去6カ月間、ビットコインETFの資金流入は一貫してプラスで、7月には60億2000万ドル(約8849億円)でピークに達した。対照的に、イーサリアムETFは9月に初の月間資金流出を記録し、6~8月を通じて93億ドル(約1兆3671億円)を集めた後、6億6900万ドル(約983億円)を失った。
ETF需要の回復は、来週の米連邦準備制度理事会(FRB)の会合を前にトレーダーがポジションを調整する中で起きている。
ポリマーケット(Polymarket)のトレーダーたちは、FRBが25ベーシスポイントの利下げを決定する確率が82%だと見込んでいる。
一部の市場参加者は、FRBの当初の利下げ決定よりも、マネーマーケットファンドに預けられた数兆ドルがリスク資産にローテーションするかどうかのほうが重要だと指摘。ETFへの持続的な資金流入は、今年これまでのビットコインの上昇を支えた構造的な買い需要をもたらす可能性がある。
|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:CoinDesk
|原文:Bitcoin, Ether ETFs Post Positive Flows as Prices Rebound


