- BOBゲートウェイは、ビットコインブロックチェーン上のビットコインを11のチェーンでレイヤーゼロのwBTC.OFT規格とリンクさせる。
- ユーザーは複雑なブリッジなしで、DeFi内のビットコインにワンクリックでアクセスできるようになる。
- すでに23億ドル近くのwBTC.OFTがレイヤーゼロのネットワーク上を移動している。
分散型金融(DeFi)プロトコルブルのビルド・オン・ビットコイン(BOB:Build on Bitcoin)は、ビットコイン(BTC)保有者がワンクリックで資産を分散型取引アプリに移動させることができるシステムを発表した。ビルド・オン・ビットコインとレイヤーゼロ(LayerZero)が30日に発表した。
「BOBゲートウェイ(BOB Gateway)」は、ネイティブビットコイン(ビットコインブロックチェーン上のビットコイン)をレイヤーゼロの「オムニチェーン・ファンジブル・トークン(OFT)」版のラップド・ビットコインとリンクさせる。なお、ラップド・ビットコインはビットゴー(BitGo)が発行している。この統合は、イーサリアム(Ethereum)、アバランチ(Avalanche)、ベース(Base)、BNBを含む11のブロックチェーンに及び、ビットコインの直接入金に対応するようになった約1万5000の分散型アプリにアクセスできる。
これまで、こうしたブロックチェーンのほとんどはビットコインブロックチェーンへの直接的な接続方法を持っていなかった。ユーザーは複雑なブリッジプロセスを経る必要があることが多く、技術的な摩擦とセキュリティリスクの両方を伴っていた。
BOBゲートウェイを使用すると、ネイティブビットコインとwBTC.OFT間をワンステップで移動できる。この変化により、個人投資家と機関投資家などのいずれにとっても、イールドファーミングやループ取引といった戦略がよりアクセスしやすくなる。
イールドファーミングやループ取引は、DeFiプラットフォームに流動性を供給し、貸借や取引の基盤として機能する。このプロセスにより、ユーザーは多額のパッシブインカム(受動的収入)を得ることができる。規模が最大かつ最も信頼できる資産であるネイティブビットコインでこれらの取引を容易にすることで、大規模な資金プールが動員され、DeFiの流動性、セキュリティ、そして市場全体の成熟度が向上することが見込まれる。
両社によると、レイヤーゼロ上ではすでに6万7000件の送金で23億ドル(約3335億円、1ドル145円換算)相当を超えるwBTC.OFTがブリッジされている。ネイティブビットコインからの直接流入を可能にすることで、このゲートウェイは、担保や取引ペアとしてラップド・ビットコインに頼るDeFi市場に新たな流動性をもたらす可能性がある。
BOBの共同創設者であるアレクセイ・ザミヤチン(Alexei Zamyatin)氏は、今回のアップデートによって対応チェーン全体で「wBTC.OFTに即座にアクセスできるようになる」と述べた。レイヤーゼロのサイモン・バクシス(Simon Baksys)氏はこの動きについて「暗号資産(仮想通貨)の中で最も信頼されている資産の一つ」に利便性を追加するものだと説明した。
今回の導入には、イーサリアム、アバランチ、ベース、BNB、ユニチェーン(Unichain)、ソニューム(Soneium)、ベラ(Vela)、オプティミズム(Optimism)、セイ(Sei)、ソニック(Sonic)、そしてBOBそのものが含まれており、現在のDeFi分野の大半をカバーしている。
|翻訳・編集:林理南
|画像:CoinDesk
|原文:Bitcoin DeFi Project BOB, LayerZero Enable BTC Transfers Across 11 Major Blockchains


