- シャープリンク・ゲーミングは7500万ドル(約114億円、1ドル152円換算)相当のイーサリアムを取得し、1カ月以上ぶりの購入となった。
- 同社は1万9271ETHの取得資金を賄うため、直接株式発行により7650万ドル(約116億3000万円)を調達した。
- 同社の株価は依然としてピーク時を大幅に下回っており、企業による暗号資産保有の広範な課題を反映している。
イーサリアム共同創設者のジョセフ・ルービン(Joseph Lubin)氏が率いる上場デジタル資産トレジャリー企業、シャープリンク・ゲーミング(SharpLink Gaming)は、8月下旬以来初のイーサリアム(ETH)購入を報告し、7500万ドル(約114億円)相当のトークンを取得した。
プレスリリースによると、同社は先週、直接株式発行を通じて7650万ドル(約116億3000万円)を調達し、その資金を平均価格3892ドルで1万9271ETHの購入に充てた。同社は現在、85万9853ETHを保有しており、現金および現金同等物の保有額3640万ドル(約55億3000万円)と合わせると約35億ドル(約5320億円)相当となる。
シャープリンクの株価は、このニュース発表後に14.70ドル前後で横ばいの取引となり、7月の高値から約66%下落し、暗号資産(仮想通貨)事業への転換を発表した5月のピーク時からは90%近く下落している。
今回の取得は、株式や債券の売却による資金調達を通じてデジタル資産を蓄積しようとする企業の暗号資産財務戦略が、厳しい時期を迎えた後に行われた。かつてはブームに乗っていたこうした多くの企業は、現在、保有する暗号資産の価値を大きく下回る株価の急落に見舞われており、暗号資産取得戦略の資金調達能力が制限されている。
シャープリンクは先月、同社の株価が、保有するイーサリアムおよび現金準備金の純資産価値を下回ったことを受け、普通株の買い戻しを実施。同社が公表した最後のイーサリアム購入は8月最終週で、3万9000ETH強を取得。また、6月以降、保有イーサリアムのステーキングを通じて、現在の価格で約2200万ドル(約33億4000万円)に相当する5671ETHを獲得している。
|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:米CoinDesk主催のカンファレンス「Consensus 2024」で講演するジョセフ・ルービン氏
|原文:Joe Lubin’s Sharplink Gaming Resumes ETH Purchases, Bringing Holdings Over $3.5B


