金融庁は11月7日、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行の3メガバンクなどが参加するステーブルコインの共同発行に関する実証実験の支援を決定したと発表した。
3メガバンクによる共同でのステーブルコイン発行の計画は、10月17日に日経新聞が報じて以来、関係各社からの公式な発表がないままであったが、今回の金融庁の発表により、その存在が公に確認された形となった。
金融庁の発表によると、この実証実験は、決済分野のイノベーションを促進するために新設された「決済高度化プロジェクト(PIP: Payment Innovation Project)」の第一号案件として支援される。
申込者には3メガバンクに加え、事業会社として三菱商事、発行基盤を提供するProgmat、そして信託機能を担うとみられる三菱UFJ信託銀行が名を連ねる。
実験の目的は「複数の銀行グループが共同でステーブルコインを発行する場合において、サービス設計に応じた規制対応や実務対応を適法かつ適切に遂行できるか等を検証する」こととされている。
実験の想定期間は「令和7年11月から当面の間」とされており、今年度内の実用化に向けて本格的に動き出していくことになる。
|文:栃山直樹
|画像:Shutterstock


