- カナリー・キャピタルは、TikTokカルチャーに影響を受けたネコをテーマにしたミームコイン「MOGコイン」を対象とするETFの申請を行った。
- 時価総額ランキング339位のMOGコインは、ミームコインセクターの低迷を受け、過去1年間で78%下落した。
- 今回の申請は、最近のライトコインとヘデラ・ハッシュグラフのETFの立ち上げに続くもので、カナリー・キャピタルのニッチな暗号資産商品の提供を拡大するという戦略を反映している。
カナリー・キャピタル(Canary Capital)は、TikTokカルチャーから生まれたネコをテーマにしたミームコイン「MOGコイン」に連動するETF(上場投資信託)の新規申請を行い、ニッチな暗号資産への投資拡大を図っている。
同社は11月12日、カナリーMOG ETF(Canary MOG ETF)の登録届出書を提出した。このETFは、運用経費を差し引いた信託が保有するMOGの直接的な価格連動を提供する。
MOGは大型コインの世界からは程遠く、時価総額約1億7000万ドル(約263億5000万円、1ドル=155円換算)で339位にランクされている。イーサリアム(Ethereum)上で発行されたこのトークンは、カナリーの提出書類においてミームコインであると同時に「文化的ステートメント」であるとも説明されている。これは「モグ(Mog)」ミームに起源を持ち、この資産をデジタル収集品と社会的アイデンティティの両面として扱うコミュニティを反映している。
NEW: @CanaryFunds files for a MOG ETF. pic.twitter.com/IUBkL4mF3E
— James Seyffart (@JSeyff) November 12, 2025
しかし、価格はより厳しい現実を物語っている。MOGは、ミームコインセクター全体が2024年の高値から下落していることもあり、過去1年間で78%下落している。
この申請は、カナリーがロングテール製品群を構築するという戦略を示唆している。
同社は先月、ライトコイン(LTC)とヘデラ・ハッシュグラフ(HBAR)に連動するETFをローンチした。13日にはアメリカ政府機関の閉鎖が続く間、当局の直接の承認なしに新製品を市場に投入することを認めるアメリカ証券取引委員会(SEC)の最新のガイダンスを活用し、純粋なエックス・アール・ピー(XRP)現物ETF を上場した。
ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領が、暗号資産(仮想通貨)に理解のあるポール・アトキンス(Paul Atkins)氏を同委員会の長に任命したことで、暗号資産に関する規則の制定が加速し、特化型ETFの新しい上場基準が承認された。これは、わずか2年前のSECの姿勢からは大きな変化だ。
承認されれば、MOG ETFは、超特化型暗号資産エクスポージャー商品群に新たな商品を追加し、あまり知られていないミーム資産を、個人向けブローカーや資産運用プラットフォームがますます好む規制対象商品に組み入れることになる。
需要が実際に発生するかどうかは別の問題だが、この申請は、ミーム文化が独自のティッカーを正当化するだけの十分な持続力を持っていると発行体が見込んでいることを示している。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:@Mogpfp/X
|原文:Firm Behind First U.S. Spot XRP ETF Files for MOG Fund


