- Cboeは12月15日、永久先物を模倣した米国規制下の暗号資産デリバティブ商品である、ビットコインとイーサリアムの「継続先物」を導入する。
- これらの契約は現金決済型で満期は10年であり、ロールオーバーを必要とせず、現物価格を追跡するために毎日資金調整を行う。
- 機関投資家および高度な個人投資家向けに設計されたこれらの商品は、CFTC規制の枠組みの中で、暗号資産への長期的なエクスポージャーを提供することを目的としている。
Cboeグローバル・マーケッツ(Cboe Global Markets)は12月15日、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の「継続先物」を上場する。これにより、Cboeは永久先物のように機能する暗号資産(仮想通貨)デリバティブを提供する米国初の取引所となる。
新たな契約である「ビットコイン継続先物(PBT)」と「イーサリアム継続先物(PET)」はCboe先物取引所に上場し、満期を迎える先物契約のロールオーバーの手間をかけずに暗号資産への長期的なエクスポージャーを求めるトレーダーを対象としている。いずれも上場時の満期は10年で、現金決済型であり、現物価格との連動性を維持するために毎日資金調整が行われる。
Cboeは9月にこれらの商品を初めて発表し、オフショアプラットフォームにおける永久先物の人気への対応として位置づけた。1993年に初めて提案された永久先物は、伝統的金融(TradFi)ではほとんど普及していない。一方で暗号資産業界では、トレーダーがレバレッジをかけた暗号資産ポジションを無期限に保有できるため、人気が高まっている。
Cboeの商品は、オフショアの同種商品とは異なり、米国の規制基準を満たすよう設計されており、清算は米商品先物取引委員会(CFTC)の規制下にある清算機関であるCboeクリア・アメリカ(Cboe Clear U.S.)を通じて行われる。
「Cboeの継続先物の構造は、合理化された効率的なポートフォリオおよびリスク管理を可能にするとともに、デジタル資産へのレバレッジをかけたエクスポージャーを獲得するための制御された方法を投資家に提供するよう設計されている」とCboeのデリバティブ部門グローバル責任者、ロブ・ホッキング(Rob Hocking)氏は声明で述べた。
契約は現物引き渡しではなく、現金で決済される。永久先物で用いられる金利支払いに類似する日次資金調整額が、ビットコインとイーサリアムのCboeカイコ・リアルタイム・レートに基づいて未決済ポジションを調整する。
これらの商品は、規制の不確実性やカウンターパーティリスクからオフショア暗号資産プラットフォームの利用に慎重だったヘッジファンド、資産運用会社、高度な個人投資家にとって魅力的なものとなる可能性がある。これらの契約では、空売りと証拠金取引も可能で、金融決済型ビットコイン(FBT)およびイーサリアム(FET)商品など、Cboeの他の暗号資産先物とのクロスマージン取引も可能だ。
取引は米国東部標準時の日曜18時から金曜17時まで、ほぼ24時間体制で行われ、毎日1時間の休憩がある。
|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:Shutterstock
|原文:Cboe to Debut Bitcoin, Ether ‘Perpetual-Style’ Crypto Futures on Dec. 15


