- マウントゴックスは11月17日に、約1万608BTC(約9億5000万ドル相当)を新しいウォレットアドレスに移動した。
- マウントゴックスは依然として、複数のウォレットに約3万4689BTC(約31億ドル相当)を保有している。
長く閉鎖状態にある暗号資産(仮想通貨)取引所マウントゴックス(Mt. Gox)が11月17日に大規模なビットコイン(BTC)の移動を行った。ブロックチェーン分析企業アーカム・インテリジェンス(Arkham Intelligence)のデータによれば、約1万608BTC(約9億5000万ドル、約1472億5000万円:1ドル=155円換算)が新規のウォレットアドレスへ送金された。
送金はアメリカ東部時間の午後11時40分(日本時間18日午後1時40分)頃に実行され、約1万422BTCが「1ANkD.. .ojwyt」と表示された未確認のアドレスへ送られ、残りの約185.5BTCはマウントゴックス自身のホットウォレットに戻された。
過去において、マウントゴックスによるこのような大規模なBTC移動は、通常、2014年の取引所崩壊時に資金を失った債権者への返済の前兆となってきた。
今回の送金が債権者への返済と直接関連しているかは現時点で不明だが、ビットコインの価格が9万ドルを下回る下落傾向が続いており、タイミングとしては不幸だった。このオンチェーンの動きが、債権者への差し迫った返済とそれに伴う可能性のある売却について市場の憶測をさらに煽ったかもしれない。
マウントゴックスは2014年初頭にハッキング被害を受け、約85万BTCを失ったことで破産に追い込まれた。返済作業は昨年開始され、債権者への請求期限は2026年と設定されている。アーカムのデータによれば、同取引所は現在も複数のウォレットに約3万4689BTC(約31億ドル、約4805億円相当)を保有している。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Mt. Gox Moves $956M Worth of BTC As Prices Tank


