- ビットコインは米国時間11月19日午前に4.2%下落して9万ドルを下回り、一方、イーサリアムは6%下落して3000ドルを下回った。
- 暗号資産(仮想通貨)関連の株式は、さらに大きく下落し、ストラテジー(Strategy)、ビットマイン(BitMine)、およびサークル(Circle)は8%〜9%値下がりした。
- ビットコインの10月上旬の過去最高値12万6000ドルから現在の水準までの下落は、2017年以来の最も急激な下落にランクインすると、K33のリサーチ責任者は述べた。
11月18日の大きなニュースは、暗号資産が単に値上がりしただけでなく、米国株価が売られる中でも値を上げたことだった。ここ数カ月、主要株価指数が定期的に新記録を更新する中、ビットコイン(BTC)やその他の暗号資産は傍観を続けており、そのアウトパフォーマンスは珍しい現象であった。
しかし、強気派にとっては悲しいことに、わずか24時間後には日常が戻ってきた。ビットコインは米国の株価が上昇を維持する中でも4%下落し、再び9万ドルを下回った。イーサリアム(ETH)は6.5%下落して、3000ドルを下回った。
暗号資産関連株も、おおむね暗号資産の値動きと一致した。ビットコイントレジャリー企業のストラテジーは8%以上下落して1年以上ぶりの安値になり、ステーブルコイン発行企業のサークル、イーサリアムトレジャリー企業のビットマイン、マイナーのビットファームズ(Bitfarms)とハイブ・デジタル(Hive Digital)も、同様の下落を記録した。
セッション高値からは大きく下落しているが、ナスダックは米東部時間正午直後に0.2%高を維持している。
10月上旬に最高値を更新して以来、ビットコインへの絶え間ない下落圧力が続く中、暗号資産投資家は大いにリスク回避的である。
人気のセンチメント指標である「暗号資産の恐怖と貪欲指数(Crypto Fear and Greed Index)」は、「極度の恐怖」の領域に留まったままである。
K33のリサーチ責任者ヴェトレ・ルンデ(Vetle Lunde)氏は、現在の下落率(43日間で約30%)は、2017年3月以来の50日間以上続いた7つの調整と比較して、最悪の部類に入ると指摘した。
ETF(上場投資信託)からの継続的な資金流出も売りに拍車をかけたと、ルンデ氏は述べた。
ファーサイド・インベスターズ(Farside Investors)のデータによると、投資家は過去5営業日連続で米国上場ビットコイン現物ETFから合計で約23億ドル(約3600億円、1ドル=157円換算)を引き揚げた。
「ビットコインは米国上場のビットコインETFの平均取得原価を下回る安値を付けた。現在の下落が過去2年間で最も深刻だった2回の下落に類似する場合、8万4000ドル〜8万6000ドルの間に底値が形成される可能性がある」と、ルンデ氏は述べ、次のように続けた。
「そうでない場合、4月の安値とストラテジー社の平均取得価格である7万4433ドルを再訪することが、自然な次の展開となるだろう」。
|翻訳・編集:山口晶子
|画像:11月19日のビットコインの値動き(CoinDesk)
|原文:Bitcoin Slips Back Below $90K — Crypto Correction Now Ranks Among Worst Since 2017, K33 Says


