- ビットコインとS&P500のボラティリティ指標が低下しており、年末に同時に強気相場が到来する可能性を示唆している。
- ビットコインのインプライド・ボラティリティ指数は大幅に低下し、価格は9万1000ドル超まで回復し、ボラティリティとの逆相関関係を示している。
- 12月のFRBによる利下げ確率が急上昇し、ビットコインプットオプションの需要が減少し、市場センチメントを安定化させている。
ビットコイン(BTC)とS&P500に連動するボラティリティ指標は好転し始めており、米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ確率が急上昇する中、年末に同時に強気相場が到来する可能性を示唆している。
Volmexのオプションベースの30日ビットコイン・インプライド・ボラティリティ指数(BVIV)は年率51%まで低下し、ビットコイン価格が9万6000ドルから8万ドル近くまで急落した11月21日までの5日間で約65%まで急上昇した後、反転した。
デリビット(Deribit)のDVOLなど、他のボラティリティ指標も同様の急上昇と急降下を示しており、ウォール街のボラティリティ変動と一致している。
S&P500の30日インプライド・ボラティリティを測るVIX指数は、11月21日までの週に28%まで急上昇したが、その後17%まで低下した。
ボラティリティトレンドが最近反転したことは、パニックが収まり強気派が主導権を取り戻し、価格上昇を牽引していることを示唆している。言い換えれば、今年最後の月が近づくにつれて、抵抗が最も少ない方向は上向きであると見られる。
ビットコインは21日以降、9万1000ドル超まで回復し、ボラティリティ指数との逆相関関係が続いている。昨年末から見られたこの負の相関への変化は、ビットコインがより伝統的な資産に近い動きへと進化していることを示している。
流動性依存
ボラティリティの低下は、12月のFRBによる利下げ確率の急上昇に追随しており、リスク選好が再燃し、下落リスクへの備えとしてのビットコインプットオプションの需要が抑制されている。これは、市場が借入コストの低下や安価な資金に深く依存していることを浮き彫りにする。
「市場は綱渡りの状態にあるが、利下げ期待が回復を続ける中で、センチメントは大きく安定化している。次回の連邦公開市場委員会(FOMC)で25ベーシスポイントの利下げが実施される確率は、わずか1週間前には39%まで低下したが、その後87%まで急反発した」と大手オンチェーンオプションプラットフォームDeriveのリサーチ部門責任者、ショーン・ドーソン(Sean Dawson)氏は米CoinDeskに語った。
「ボラティリティも低下傾向にある」とドーソン氏は付け加え、ボラティリティの低下と先週見られたプットへの強いバイアスの解消は、市場が短期的な混乱の可能性を低く見積もっていることを示唆していると説明した。
デリビットとDeriveの両方で、FRBの利下げ予想が再びハト派に傾いたことで、ビットコインプットオプションの需要が緩和している。本記事執筆時点で、1週間および1カ月のコール・プット・スキューは約-5%で、先週の-7%から-10%という数値から上昇している。
「トレーダーは依然として下落リスクへの備えとしてプレミアムを支払っているが、先週より明らかに少なくなっており、利下げ確率が高まるにつれて恐怖心が減少し、防御的なヘッジが部分的に解消されていることを反映している」とドーソン氏は述べた。
|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:Unsplash, Kanchanara
|原文:Bitcoin and S&P 500 Year-End Bull Run Loading? Vol Metrics Say Yes


