2009年にマイニングされたビットコインが初めて移動、サトシ・ナカモト? と話題に

ビットコイン市場は5月20日、ビットコインの生みの親「サトシ・ナカモト」が送金したかもしれないというTwitterボット(自動プログラム)の投稿を受け、7%以上下落した。

だが、実際にサトシ・ナカモトであることを裏付けるものはほとんどない。

人気のTwitterボット「Whale Alert」は、複数のブロックチェーンの取引を追跡している。20日、40ビットコイン(39万1055ドル、約4200万円)がサトシかもしれない人物のウォレット」から送金されたとツイートした。すぐにこのツイートが拡散すると、価格は下落した。

送金された40ビットコインが古いもので(2009年にマイニングされた)、長期保有されていた(20日に初めて送金された)ということ以外、サトシ・ナカモトにつながる可能性はない。

ビットコイン・ソフトウエアエンジニアのジェームソン・ロップ(Jameson Lopp)氏は、このボットに対して、分析が少し甘く、正確性を高めるために改善すべきと指摘した。「分析力を高める必要がある」と同氏はツイートした。

「パトシ・パターン」のビジュアル化
出典:Nic Carter’s Twitter

別のより洗練された分析も、サトシ・ナカモトとの関連性に疑問を投げかけている。1人の初期マイナーの習性を分析して開発された「パトシ・パターン」は、サトシ・ナカモトがマイニングした可能性が高いビットコインを示していると考えられている。

「パトシ」はサトシ・ナカモトである可能性が高い。だが、サトシ・ナカモトであることを実際に証明することは最終的には不可能だ。

翻訳:CoinDesk Japan編集部
編集:増田隆幸
写真:Shutterstock
原文:50 BTC Just Moved for First Time Since 2009 – But It Doesn’t Look Like Satoshi