リップル先物、ポジション清算が急増──11月から15億ドル、現物価格は下落

リップル先物、ポジション清算が急増──11月から15億ドル、現物価格は下落

リップル(XRP)の先物市場で、保有するポジションを清算する動きが活発化している。米証券取引委員会(SEC)が12月にリップル社を提訴したことを受け、XRPの現物価格の急落が背景にある。

分析会社Bybtのデータによると、11月上旬以降からこれまでに15億ドル(約1550億円)以上のリップル先物契約が清算された。3月から10月までに清算された同先物は7億ドルで、ポジション整理の動きが強まっている。

11月に急騰したリップル(XRP)

リップルの現物価格は11月に220%以上上昇し、2年ぶりの高値となる0.80ドルに迫る水準となっていた。

価格急騰は、スマートコントラクト・プラットフォームのフレア・ネットワーク(Flare Network)による、リップル保有者への「スパーク」トークンのエアドロップ(配布)を期待しての動きだった。リップル保有者はスパークを自動的に受け取ることができるため、リップルの新規購入を促した。

アメリカの大手暗号資産(仮想通貨)取引所「コインベース(Coinbase)」がエアドロップのサポートを発表、リップル(XRP)の上昇トレンドを強めたかっこうだ。

「12月12日に予定されていたスパークのエアドロップに対する個人投資家の関心が強かった。個人投資家が主導する強気相場を期待して、経験豊富な投資家がリップルを買い増す場面も見られた」とデータ提供会社メッサーリ(Messari)のフローレン・ムーラン(Florent Moulin)氏は話す。

リップルの月別清算額(2020年3月〜)
出典:Bybt, CoinDesk Research

SEC提訴で急落

リップルの急激で短い強気相場を止めたのはSECだった。SECが、個人投資家向けのリップル販売における連邦証券法違反の疑いでリップル社を提訴した。

リップルは11月下旬に始まった高騰局面から下落フェーズに突入。機関投資家も早く動いた。暗号資産運用会社の米ビットワイズ(Bitwise)は同社が組成するインデックスファンドに組み込まれていた930万ドル(約9億6000万円)相当のリップルを清算したと発表。香港のデジタル資産取引プラットフォームのOSLは、リップルの取引停止を顧客に通知した。

エアドロップとSECの提訴は、コインメトリックス(Coin Metrics)のデータによると、リップル価格のボラティリティを2018年7月以来の最高水準に押し上げ、11月上旬からボラティリティは130%以上上昇している。

リップル共同創業者のXRP売却

リップルの急激な価格下落は、おそらく複数の要因が絡み合っているとムーラン氏は話す。リップル社の共同創業者であるジェド・マケーレブ(Jed McCaleb)氏が大量のリップルを売却していた。

マケーレブ氏は12月、1億2000万ドル(約120億円)相当のリップルを売却。これは過去数カ月の売却量の3倍以上にのぼる。

リップルの価格推移と日別の政策額(2020年11月〜)
出典:Bybt, TradingView, CoinDesk Research

さらに12月の価格下落の一因は、リップル保有者がエアドロップでトークンを受け取った後、リップルを売却したことにもあるとムーラン氏は説明する。

SECによる提訴が伝えられてからリップルは60%以上下落、上昇分をすべて失い、12月23日には0.21ドルまで値を下げた。24日のクリスマスイブまでの2日間でさらに3億5000万ドル(約360億円)を超える先物契約が清算された。

翻訳:新井朝子
編集:増田隆幸、佐藤茂
写真:XRP price and daily liquidations since November 2020
原文:XRP Liquidations Soar as SEC Lawsuit, Token Airdrop Whipsaw Markets

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