- かつては強気派であったアンドリュー・カン（Andrew Kang）氏のような人々が現在、数十億ドル規模のイーサリアムの強制決済の可能性と、ビットコインおよびイーサリアム両方の急激な下落リスクについて警告している。
- ビットコインは一夜で3%近く下落して11万5000ドルとなり、イーサリアムは5%下落して4317ドルとなった。これは、米連邦準備制度理事会（FRB）の利下げをめぐる不透明感と、過去最高のバリデーターによるステーキング解除が緊張を高めたためである。
- 先週の30万ドルというビットコインの価格目標や熱狂的な高値から一転、トレーダーの心理は弱気に振れ、一部ではイーサリアムが2000ドルまで反落すると予測する声も出ている。
先週の熱狂的な史上最高値更新や、ビットコイン（BTC）の価格目標30万ドルという興奮から一転し、暗号資産市場で最も注目されている一部のトレーダーは現在、ビットコインとイーサリアム（ETH）の両方に迫る下落リスクについて警告している。
ビットコインは現在、11万5000ドルで取引されており、一夜で3%近く下落したが、最近の11万2000ドル～12万4000ドルのレンジ内では比較的安定している。一方、イーサリアムは過去24時間で5%下落して4317ドルとなったが、それでも1カ月前からは21%高い水準である。
8月18日の下落の背景には、9月に米連邦準備制度理事会（FRB）が利下げを行う可能性をめぐる緊張がある。利下げは、暗号資産のようなリスク資産に恩恵をもたらす可能性がある。
金利市場は来月のFRBによる利下げの可能性が高いことを引き続き示しているが、CMEのFedWatchツールが示す市場の見通しによれば、先週のある時点で利下げの確率がほぼ100%であったのに対し、83%まで低下した。
メカニズム・キャピタル（Mechanism Capital）の共同創設者であるアンドリュー・カン氏は、18日に暗号資産市場の下落を予測した一人であり、レバレッジポジションが解消されるに伴って、イーサリアムが数十億ドルの強制決済に直面する可能性があることを示唆した。
カン氏はXに、「取引所全体で50億ドルのイーサリアムの強制決済が起こるだろう」と投稿した。
カン氏は、イーサリアムの価格が3200ドル～3600ドルの間に下落する可能性を予測し、市場は「買いが消滅したときに何が起こるかを知る準備ができていない」と警告した。
カン氏のコメントに先立って、短期的な需要を促進したが、現在は勢いの欠如に直面する可能性があるETH DAT（Deposit Access Token）がローンチされていた。
この弱気なトーンは、過去最高のバリデーターによるステーキング解除を背景にしている。88万5000ETH（38億ドル相当）が、イーサリアムのステーキングメカニズムから引き出されるのを待っている。
このステーキング解除の動きの多くは、利益確定、リスクの高いレバレッジをかけたステーキング戦略の解消、そしてローンチされる可能性のあるETHステーキングETFへの準備を反映している。
リド（Lido）のような大規模なリキッドステーキングプレイヤーでは、数十万のイーサリアムが引き出されており、市場の強制決済の可能性に対する緊張を高めている。
匿名トレーダーのFlood氏も18日、下落リスクについてますます声高になり、フォロワーに「イーサリアム、お前の居場所である2000ドルに戻るんだ」と語った。
これらのコメントはセンチメントの劇的な変化を反映しており、強気と弱気のナラティブが急速に破綻する暗号資産市場を動かす、もろい心理を示している。
しかし、抜け目のないトレーダーにとって、このセンチメントの変化は機会と見なすことができる。逆売りで有名なネイサン・ロスチャイルドは、「通りに血が流れているときに買え、たとえその血が自分のものであっても」と言ったとされている。
｜翻訳・編集：山口晶子
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｜原文：Top Crypto Traders Flip Bearish on BTC, ETH in Major Sentiment Shift
