タカ派的なFOMC議事要旨、暗号資産の反発を打ち砕く
  • 暗号資産(仮想通貨)は8月20日、控えめに反発していたが、米連邦公開市場委員会(FOMC)の7月下旬の議事要旨の公表後、上昇分を失った。
  • 議事要旨によると、参加者の大半は雇用リスクよりもインフレリスクが勝っていると判断し、多くの参加者が関税の完全な影響が出るには時間がかかる可能性があると述べた。
  • 今週の目玉は、22日に開催されるジャクソンホール経済シンポジウムでのジェローム・パウエルFRB議長による基調講演である。

8月20日に暗号資産市場が試みたささやかな上昇は、7月下旬の連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨から読み取れるタカ派的な発言によって、現時点では頓挫した。

議事要旨には、価格と雇用の議論に関して、「参加者の大多数は、インフレ上振れリスクがこれら2つのリスクのうち、より大きいと判断した」と記されていた。

「インフレの上振れリスクに関して、参加者は関税の影響の不確実さと、インフレ期待がアンカーされなくなる可能性を指摘した」とされている。

議事要旨の公表直後、暗号資産価格はその日の上昇分の一部を失った。ビットコイン(BTC)は、24時間で0.7%上昇していた状態から一転し、わずかにプラスの11万3300ドルへと滑り落ちた。

主要な暗号資産の中で最も好調なトークンの一つであったイーサリアム(ETH)も、約4.5%の上昇から2.3%の上昇へと後退し、4270ドルとなった。

しかし、この会合は、8月1日の雇用統計発表直前に行われたものであった。この雇用統計には、7月の雇用の伸びが鈍化したというデータだけでなく、以前発表された6月と5月のデータへの25万8000人もの大幅な下方修正が含まれていた。

もしこれらの数字を7月の会合時にFRBが手にしていたなら、参加者のトーンはまったく異なり、会合の結果は利下げであった可能性さえある。

ジャクソンホールを控えて

それでも、今週の目玉イベントは、カンザスシティ連邦準備銀行がジャクソンホールで開催する経済シンポジウムでのジェローム・パウエルFRB議長の基調講演であることに変わりはない。

過去10年以上にわたり、FRB議長はジャクソンホールのフォーラムを、差し迫った政策変更のシグナルを送るために利用してきた。

市場参加者は、頑なにタカ派的なパウエル議長がそのスタンスを変える兆候を見せるか、そして9月の次回会合での利下げを示唆するかを注意深く見守るだろう。

現在の見方では、パウエル氏は様子見のアプローチをとるとされている。22日から9月の会合までの間には、8月分の新しい雇用統計やインフレレポートを含む、さらに多くの経済データが公表されるためである。

|翻訳・編集:山口晶子
|画像:ジェローム・パウエルFRB議長(miss.cabul / Shutterstock.com)
|原文:Hawkish FOMC Minutes Knocks Legs Out of Crypto Bounce

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