- 証券会社ベンチマークは、ハット8の目標株価を33ドルから36ドルに引き上げ、買い推奨の評価を維持した。
- ハット8は26日にアメリカ国内で新たに1.53ギガワットのエネルギー容量を開発中であると発表しており、総容量が2.55ギガワットと倍以上に増加するとベンチマークはレポートで指摘した。
- 24億ドルの流動性を持つハット8は、自社をエネルギーインフラ専業と位置づけているとベンチマークは指摘した。ハット8は、より低コストの資金調達を確保し、ビットコインおよび人工知能・ハイパフォーマンスコンピューティングの成長に対するエクスポージャーを提供している。
ハット8(Hut 8)は、今後1週間以内に自社の主なビットコイン(BTC)マイニング事業をアメリカン・ビットコイン(American Bitcoin)に分離する予定だ。証券会社ベンチマーク(Benchmark)のアナリスト、マーク・パーマー(Mark Palmer)氏は、この動きによって同社の株式の再評価が行われる可能性があると指摘した。
ハット8は26日、ルイジアナ州、テキサス州、イリノイ州のアメリカ国内4か所に1.53ギガワットの新規容量を開発する計画を明らかにした。これにより、同社が管理する電力は2倍以上の2.55ギガワットとなる。
パーマー氏はハット8の目標株価を33ドルから36ドル(約5200円、1ドル145円換算)に引き上げ、買い推奨の評価を維持した。新たな目標株価は、26日の終値26ドル弱から約40%上昇した水準だ。
パーマー氏は、この発表はハット8のエネルギーパイプライン収益化に向けた明確な道筋を示しているため重要だと指摘した。同社はすでに土地と電力契約を確保し、インフラ構築や見込み顧客との交渉を進めている。
アナリストらによれば、ハット8はマイニング事業をアメリカン・ビットコインに分離することで、自社をエネルギーインフラ専業と位置付けることを狙っている。これにより、ビットコイン収益に関連するボラティリティを回避し、より低コストなプロジェクトファイナンス(特定事業に対する融資)へのアクセスが改善される。
同社は事業拡大を支えるために最大24億ドル(約3480億円)の流動性を有しており、これには12億ドル(約1740億円)のビットコイン、3億3000万ドル(約479億円)の信用枠、10億ドル(約1450億円)の株式プログラムが含まれるとレポートは指摘した。
パーマー氏は、ハット8はビットコインと人工知能(AI)・ハイパフォーマンスコンピューティング分野の両方に賭けることができる柔軟な投資先だと述べた。
|翻訳・編集:林理南
|画像:ハット8
|原文:Hut 8 Maps ‘Path to Monetization’ of Energy Assets as Bitcoin Mining Carve-Out Nears: Benchmark


