- 米国の上場企業であるEverything Blockchain Inc.は、企業財務の利回りにFlareのXRPFiフレームワークを採用する覚書を締結した。
- Flareのシステムは、同社のFAssetsシステムおよびリステーキングレイヤーのFirelightを通じて、XRPを機関投資家にとって生産性の高い資産へと変えることを目指している。
- VivoPower Internationalを含む上場企業2社による採用は、XRPのようなデジタル資産の機関投資家による活用方法の変化を示唆するものである。
エックス・アール・ピー(XRP)は機関投資家向け金融市場へ緩やかに進出する中、新たな後押しを得ることができた。
データ領域を専門とするブロックチェーン企業Flareは現地時間8月29日、米国の上場企業であるEverything Blockchain Inc.が、企業財務の利回りにFlareのXRPファイナンス(XRPFi)フレームワークを採用する覚書を締結したと発表した。
これは、ナスダック上場のVivoPower International PLCがFlareのエコシステムに1億ドル(約146億円、1ドル=146円換算)相当のXRPを投入する決定を下してから数ヶ月後の出来事であり、Everything Blockchain Inc.は史上2番目にこうした取り組みを行った上場企業となった。
これらは、歴史的に利回りの低い資産であったXRPを機関投資家にとって生産性の高い選択肢へ変えるという、Flareによる挑戦の礎となるものだ。
中心となるのは、同社の「FAssets」システムだ。これは、XRPやビットコインなどのトークンにスマートコントラクト機能を提供する、トラストレスなブリッジであり、同社のリステーキング・レイヤーであるファイヤーライト(Firelight)と共に、企業のXRPをFXRPに変換し、分散型融資、ステーキング、流動性プロトコルに配分することができる。
同社の共同創業者兼CEOであるヒューゴ・フィリオン氏(Hugo Philion)は、「現在約1500億ドル(約21.9兆円)相当の資産であるXRPは、10年以上にわたりデジタル金融の礎となってきたが、機関投資家はXRPを生産性の高いものとすることに手をこまねいていた」と述べた。
「Flareは、企業の財務管理向けに設計された、コンプライアンスに準拠したオンチェーンのノンカストディアルな利回りフレームワークを実現することで、この状況を一変させる。VivoPower、そして今ではEverything Blockchainによって、上場企業はXRPFiが単なる概念ではなく、新たな機関投資家のスタンダードであることを実証している」と同氏は付言した。
Everything Blockchain Inc.は、今回の決定を、上場企業によるブロックチェーン資産の扱い方がより広範に変化していく一環だと目している。
「これは、XRPのようなデジタル資産による真の金融的有用性を発揮させることだ。投機的な保有資産としてだけでなく、時間の経過とともに複利効果を生み出す利回りを為す手段としてである。Flareは、上場企業に求められるガバナンス、セキュリティ、監査基準を満たす方法で、これを実現するための基盤を提供してくれる。」
現時点では、XRPFiの推進は、ビットコインやイーサリアムをベースとしたものと比較すると、ドル換算ではまだ小規模と言える。
しかし、1 年足らずで 2 つの上場企業がこのモデルの採用を公にしたことで、XRP には新たな物語が生まれた。すなわち、投機よりも利回りを重視し、より主流となる企業のバランスシートに向けた一歩とする可能性があるのだ。
|翻訳・編集:T.Minamoto
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|原文:Flare Lands Second Public Company For its XRP DeFi Framework


