- アバランチ財団は、数百万枚のAVAXトークンを保有する2つの暗号資産トレジャリー企業を設立するために10億ドルの資金調達を目指しているとフィナンシャルタイムズが報じた。
- 設立された企業はAVAXトークンを財団から割引価格で購入する。
- 今年は多くの上場企業が暗号資産財務戦略に転換しているが、このアプローチへの熱意はここ1カ月ほどでやや冷めてきているようだ。
フィナンシャル・タイムズが9月11日に報じたところによると、アバランチ財団(Avalanche Foundation)は10億ドル(約1500億円、1ドル=150円換算)を調達し、数百万のAVAXトークンを保有する2つの暗号資産トレジャリー企業を設立する計画だ。
同紙が事情に詳しい関係者からの情報として伝えたところでは、AVAXトークンはアバランチ・ブロックチェーンを監督する非営利団体である財団から割引価格で販売される見込みだ。
同財団は、Hivemind Capitalが主導する未公表のナスダック上場企業への非公開投資を通じて、最大5億ドル(約750億円)を調達する交渉を行っており、今月末までに取引を完了させることを目指しているという。この取引では元ホワイトハウス報道官のアンソニー・スカラムッチ(Anthony Scaramucci)氏がアドバイザーを務めている。
もう一つの取引では、特別目的買収会社(SPAC)を通じてAVAX財務企業を設立する予定だ。
今年に入り、上場企業の多くが暗号資産(仮想通貨)保有戦略へ転換している。マイケル・セイラー(Michael Saylor)氏率いるストラテジー(Strategy)の手法を模倣する動きだ。同社は現在約64万BTC(730億ドル、10兆9500億円相当)を保有している。
しかし8月の暗号資産相場の下落により、こうした企業の株価も大きく下落した。これが、このモデルへの熱意を冷やした可能性がある。
AVAXは過去24時間で約8%上昇したが、協定世界時(UTC)深夜以降では約2.1%下落している。一方、CoinDesk 20指数(CD20)で計測される広範な暗号資産市場は0.65%上昇している。
アバランチ財団はCoinDeskの追加コメント要請に応じなかった。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Danny Nelson/CoinDesk
|原文:Avalanche Foundation Eyes $1B Raise to Fund Two Crypto Treasury Companies: FT


