暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)の日本法人、バイナンス・ジャパン(Binance Japan)は10月2日、ユーザー1076人に実施した暗号資産投資に関する意識調査結果を発表した。長期保有派が7割を占めていることやXRPが人気銘柄1位にランクインするなど国内ユーザーの特徴が分かる結果を、4日の「投資の日(10(とう)・4(し))」を前にまとめた。
調査はBinance Japanのアカウント保有者を対象に8月11日〜24日、インターネットで実施された。この期間中、Binanceアカウントの保有者にも同じ内容の調査が行われたため、日本ユーザーの傾向が浮き彫りになった。
長期保有が顕著、銘柄ではXRPが首位
グローバルとの比較で注目されたのは、日本ユーザーの投資スタイルだ。67.1%が「長期投資&保有(HODL)」と回答し、グローバル平均の50.6%を大きく上回った。短期投資(アクティブトレード)は11.2%にとどまり、日本市場では長期保有を前提とした投資スタイルが主流であることが明らかになった。


HODLは暗号資産のスラングで「Hold(保有)」に由来し、市場の変動に左右されず資産を長期的に保有し続ける投資スタイルを指す。短期的な値動きよりも将来の成長や資産価値の長期的な安定性を重視する姿勢が、日本ユーザーの特徴として表れている。
ビットコイン(BTC)を除いた新規ユーザーに選ばれる暗号資産ランキングでも、独自性が表れた。日本では、1位がエックスアールピー(XRP)、2位がイーサリアム(ETH)、3位がソラナ(SOL)となった一方、グローバルでは「1位:ETH、2位:ビルドアンドビルド(BNB)、3位:SOL」と、日本でのXRPの人気の高さが顕著に表れた。
XRPは、従来の国際送金システムが抱える高コストと時間の問題を解決するために、リップル社が開発に関わった暗号資産。異なる法定通貨間のブリッジ通貨として活用され、低コストで高速な送金システムを目指していることから、国際送金に特化した銘柄として知られている。グローバルでは上位3位内に入らなかった銘柄が国内では1位に浮上しており、日本の独自性が鮮明になった。
「収益性」を重視、銘柄の豊富さがジャパンの魅力
暗号資産に投資する理由は「より高い収益性(ROI)」が24.3%でトップとなり、「資産ポートフォリオの分散」(20.7%)、「新興技術への関心」(13.6%)が続いた。グローバル調査でもROIが15.8%でトップだったものの日本の方が8.5ポイント高く、日本の投資家がROIをより重視する姿勢を持っていることが示された。
取引所として、バイナンスジャパンを選んだ理由を見ると「豊富な銘柄数」(603票)が最多で、「ブランドの評判」(365票)、「低い手数料」(357票)が続いた。

一方、グローバルでは「ブランドの評判」が1位となり、地域ごとにバイナンスに求める価値が異なることが示された。
|文:橋本祐樹
|画像:リリースより


