- JPモルガンは、最近の市場調整は暗号資産ネイティブなトレーダーらが牽引している可能性が高いと指摘した。
- ビットコインETFとCME先物では清算が最小限にとどまった一方、イーサリアムではより深刻な流出とリスク回避の動きがあった。
- レポートによれば、無期限先物取引の建玉が40%減少したことは、レバレッジをかけた暗号資産ネイティブなポジションの解消を示唆している。
ウォール街の銀行であるJPモルガン(JPMorgan)の16日のレポートによると、最近の市場の売りは、伝統的な機関投資家ではなく、個人投資家やその他の暗号資産に重点を置く投資家が主導した可能性が高い。
ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)は10月10日以降どちらも下落したが、現物ビットコインETFとシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のビットコイン先物では、強制決済の売りはほとんど見られなかったとレポートは指摘した。
ビットコインETFからの流出額合計は運用資産のわずか0.14%に相当する2億2000万ドル(約330億円、1ドル150円換算)で、イーサリアムETFでは運用資産の1.23%にあたる3億7000万ドル(約555億円)が流出したとニコラオス・パニギルツォグル(Nikolaos Panigirtzoglou)氏が率いるアナリストらがレポートで指摘した。
CME先物でも同様の傾向が見られた。ビットコインの清算は最小限にとどまったが、イーサリアムの売りはより深刻だった。JPモルガンのアナリストらは、勢い重視のトレーダーらがリスクを軽減したためだと分析している。
最も大きな損失は永久先物取引で発生しており、ビットコインとイーサリアムの建玉は約40%減少し、現物価格下落のペースを上回ったとレポートは指摘した。
JPモルガンは、暗号資産ネイティブなトレーダーらが下落の主な要因であることがポジション解消の規模によって示されており、イーサリアムはビットコインよりも大きな打撃を受けたと述べた。
|翻訳・編集:林理南
|画像:Pixabay, modified by CoinDesk
|原文:JPMorgan Says Crypto-Native Investors Are Likely Driving the Market Slide


