- 5年を超えて保有されていた500億ドル(約7兆6500万円、1ドル153円換算)相当の47万BTC超が2025年に取引され、これは史上2番目に多い金額となった。
- 2024年と2025年を合わせると、長期間休眠状態だったビットコインが1040億ドル(約15兆9120億円)分売却され、これはドル換算で、これまでに移動された5年超
- 保有ビットコイン全体の78%に相当。
買い手がいれば売り手もいる。2025年は売り手が特に活発に動いている。
ビットコイン(BTC)は2025年初め以降、10万ドル付近で20%程度の範囲内で反動する、ほぼ横ばいの値動きが続いている。
一般的なナラティブは、「OG(初期購入者)」や長期保有者がビットコインを売却しているということだ。これは事実だが、実際にどれほどのビットコインが取引されているのだろうか?
アナリストのジェームズ・チェック(James Check)氏、別名チェックメイト(Checkmate)氏によると、6カ月を超えて休眠状態にあったコインが流通に戻った総量を指す累積復活供給量は、2025年に465万5000BTCに達した。内訳は以下の通りだ。
・2年以上保有者:191万BTC
・1~2年保有者:84万4000BTC
・6~12カ月保有者:190万BTC
ドル換算では、復活供給量は2025年に5000億ドル(約76兆5000億円)に達し、2024年の4700億ドル(約71兆9100億円)をわずかに上回るとチェックメイト氏は推定。だが、ビットコイン換算では、2024年には約700万BTCが復活したのに対し、今年は465万5000BTCにとどまっている。
この売却活動を促す要因は複数存在する。10万ドルという価格水準は、心理的にも利益確定の観点からも重要な節目となっている。
一部の長期保有者は、金やAI(人工知能)関連株への分散投資を模索している。量子コンピューティングのような新たな脅威を警戒する人もいれば、4年サイクルのナラティブに基づいて行動する人もいる。ビットコインは現在、半減期から約18カ月が経過しており、この時期は市場のピークと、長期保有者による利益確定の増加と重なることが多い。
ギャラクシー・リサーチ(Galaxy Research)も同様の結論に達している。ギャラクシーのリサーチ責任者、アレックス・ソーン(Alex Thorn)氏によると、5年を超えて保有されていた500億ドル(約7兆6500万円、1ドル153円換算)相当の47万BTC超が2025年に取引され、これは2024年に次いで史上2番目に多い金額だ。
2024年と2025年を合わせると、これまでに取引された5年超保有ビットコインのほぼ半分がこの2年間で移動しており、ドル換算では、そのようなビットコイン全体の78%を占めている。
メモによると、この2年間で合計1040億ドル(約15兆9120億円)超相当の長期休眠状態だったビットコインコインが、長期保有者から新たな保有者へと再分配された。
|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:供給量回復の内訳(チェックメイト氏)
|原文:Dormant Bitcoin Comes Back to Life as 4.65 Million BTC Reenters Circulation in 2025


