ビットコインを夜間のみ保有する「アフターダークETF」をSECに申請:米資産運用会社
  • ニコラス・ファイナンシャルは、ビットコインを夜間のみ保有するETFのローンチをSECに申請した。
  • 「アフターダーク」ETFは、米国株式市場が終了した後にビットコインを購入し、その後ビットコインを売却して米国取引時間中は米国債にシフトする。
  • データによると、ビットコインは米国の伝統的な市場が休場している時のほうが良いパフォーマンスを示す傾向がある。

疲れ果てた米国のビットコイン(BTC)強気派は、毎朝目覚めるとビットコインがかなり好調に見えるのに、米国取引時間中に価格が下落するのは、気のせいだと考えているかもしれない。

実際には、これは気のせいではない。

暗号資産(仮想通貨)分析プラットフォームVelo.xyzのデータは、過去1年間、ビットコインは伝統的な米国市場が閉まっている時間帯に上昇し、開いている時間帯に下落する傾向があることを示している。

[過去1年間のビットコインの時間別パフォーマンス(Velo.xyz)]

ブルームバーグ(Bloomberg)のエリック・バルチュナス(Eric Balchunas)氏は、米国時間終了後のほうが良いパフォーマンスを示すというデータは2024年も同様であり、現物ETF(上場投資信託)やデリバティブのポジショニングが影響を与えている可能性を示唆していると述べた。

この傾向を利用しようと、小規模資産運用会社のニコラス・ファイナンシャル・コーポレーション(Nicholas Financial Corporation)は、ビットコインETFのローンチを米証券取引委員会(SEC)に申請した。このETFは、夜間のみビットコインを保有し、米国取引時間は完全に離脱する。

Nicholas Bitcoin and Treasuries AfterDark ETF(NGTH)と呼ばれるこのファンドは、米国市場が閉まる東部標準時16時にビットコインを購入し、翌日の市場が開く9時30分までに売却する。日中は短期米国債に資産を移すことで、資本保全と利回り創出を図る。

同社はまた、2つ目の商品であるNicholas Bitcoin Tail ETF(BHGD)の申請書類も提出した。

NGTHが承認されれば、このETFは時間帯を戦略の重要な要素として扱うことで、成長を続けるビットコイン投資商品のエコシステムに斬新な工夫を加えることになるだろう。

|翻訳・編集:廣瀬優香
|画像:Shutterstock
|原文:Proposed ‘AfterDark’ Bitcoin ETF Would Skip U.S. Trading Hours

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