VISA、フィンテック企業買収を断念──米司法省の提訴を受けて

米司法省(DOJ)は1月12日、米カード大手のビザ(Visa)が、フィンテック企業プラッド(Plaid)の買収を正式に断念したと発表した。

同省は昨年11月、反トラスト法(独占禁止法)に違反しているとしてビザを提訴。ビザはオンライン・デビットカード市場を独占しており、消費者と加盟店の双方から毎年数十億ドルもの手数料を得ていると主張していた。

「ビザが買収を断念した今、プラッドや今後登場する革新的なフィンテック企業は、ビザのオンライン・デビットサービスに代わる可能性のあるサービスを自由に開発できる。競争が進めば、消費者は低価格で優れたサービスを期待できる」と同省マカン・デルラヒム(Makan Delrahim)反トラスト局長は述べた。

米CoinDeskが以前伝えたように、プラッドは暗号資産取引所のコインベース(Coinbase)、ペイパル(PayPal)のベンモ(Venmo)など、少なくともDeFiスタートアップ2社に技術インフラを提供している。

関連記事:VISAのプレイド買収が直面した米司法省の壁

米司法省は、プラッドは2019年に約1億ドルの収益をあげたとしている。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸、佐藤茂
|画像:ビザ本社(Shutterstock)
|原文:Visa Abandons $5.3B Acquisition of Plaid Over DOJ Antitrust Concerns

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