ビットコイン、下落翌月の高値更新はリピートするか:レポート

ビットコイン価格の乱高下は、ボラティリティに慣れた暗号資産トレーダーにとっては驚きではないだろう。シンガポールに拠点を置くデジタル資産投資会社のスタックファンド(Stack Funds)がまとめた直近のレポートは、下落は「押し目買い」のチャンスとなる可能性があると指摘する。

今週はじめのビットコイン価格の15%近い下落は、回復するまでにおよそ5~10日かかった過去の下落と同程度のものだ。「下落は常に起こるものであり、暗号資産市場は伝統的な市場となにも変わらない」と同ファンドはレポートに書いている。

主なポイントを紹介すると、

  • 「ビットコイン上昇のファンダメンタルなストーリーは変わっていない」とアナリストは書いており、ウィーワーク(WeWork)が暗号資産を決済手段として受け入れ、ペイパルが送金アプリ「Venmo」で暗号資産取引を開始するなど、最近のニュースは、企業や一般ユーザーへの暗号資産の普及の広がりを示している。
  • 「したがって、(投資家が)ポートフォリオにおいて暗号資産への投資を増やしたいと考えているのであれば、下落局面を買いのチャンスに変えることは良いことかもしれない」
  • ビットコインの下落は今年に入ってから毎月起きているが、ほとんどは急回復し、翌月には高値を更新している。
  • しかし、弱気相場では、20%以上の下落が数週間から数カ月にわたって続くこともある。

暗号資産のニュースレター「Ecoinometrics」によると、今回の市場の動きは、ビットコインの半減期の翌年に予想される動きと一致している。

「今、(ビットコインのマイニング報酬の)半減期後の強気市場でよく起こる下落の中にある。実際のところ、現在の値動きは強気相場の上限のようには見えない」とEcoinometricsは書いている。

ビットコインの過去の下落の規模と期間(半減期ごと)
出典:Ecoinmetrics

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸、佐藤茂
|画像:Ecoinmetrics
|原文:Despite Price Drop, Bitcoin’s ‘Fundamental Narrative Has Not Changed,’ Stack Funds Says