サザビーズオーションで約27億円──人気NFT「Bored Ape Yacht Club」

9日に開催されたサザビーズのオークションで「Bored Ape Yacht Club(BAYC)」の101点のノンファンジブル・トークン(NFT)コレクションが2440万ドル(約26億8000万円)で落札された。

サザビーズの当初予想1200万ドル〜1800万ドルを上回り、NFT画像1枚あたりの平均価格は24万1515ドルとなった。

「Bored Ape Yacht Clubプロジェクトは、クリプトパンクス(CryptoPunks)以来、最もエキサイティングでクリエイティブなNFTコレクションであり、ポップカルチャーにおいて大きな力となっている」とサザビーズのデジタルアート部門共同責任者、マイケル・ブーハンナ(Michael Bouhanna)氏は述べた。

BAYCは暗号資産コミュニティでカルト的な人気を集めており、NBAのスーパースター、ステフィン・カリー選手などの著名なコレクターを魅了し、『The New Yorker』でも特集された。

BAYCのNFTは現在、NFTマーケットプレイスのオープンシー(OpenSea)で最低価格40イーサリアム(約14万ドル、約1540万円)で販売されている。オークションは価格に大きな影響を与えなかったようで、9月2日〜9日までの入札期間中、価格はこの水準で推移した。

サザビーズのオンラインオークションには、8カ国から40件以上の入札があり、大半は初めてサザビーズのオークションに参加。ツイッターには、NFTコミュニティから好意的な声が寄せられた。BAYCも以下のようにツイートした。

「クラブにとって、歴史的な瞬間。101点のBored Apesのサザビーズオークションは2400万ドルで終了した。おめでとう、そしてapeコミュニティに感謝します。購入者には、皆に代わっていいたいと思う。ようこそ、クラブへ」

BAYCやクリプトパンクスのような100万ドルを超えるNFTセールスは、このブームに乗ろうとしているオークション会社の関心を集めている。

「すでにいくつかのNFTオークションを実施しており、この春から長期的なNFT戦略を展開している」とブーハンナ氏は語った。

また新しいカテゴリーであるNFTを「知りたがっている」伝統的なアートコレクターからの関心も高いと同氏は付け加えた。

分散型アプリ(dapp)ストア兼データサイトのDappRadarによると、NFTの売上高は8月、50億ドルに達し、過去最高の月となったという。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Sotheby’s
|原文:Sotheby’s Auction of 101 Bored Ape NFTs Fetches $24M, Smashing Estimates