柴犬コイン、下落──大口保有者は利益確定、個人投資家はまだ高い関心

柴犬コイン(SHIB)は3週連続の下落に続いて、24日、再び下落した。

ブロックチェーンデータによると、ブロックチェーンのデータによると、暗号資産市場はリスクオフモードになっているため、大口保有者が利益確定を行ったようだ。

ブロックチェーン分析会社ナンセン(Nansen)は「暗号資産市場はビットコインとイーサリアムがおよそ2週間前に史上最高値を更新した後、今はリスクオフモードにある」とコメント、「投資家がリスクを回避するために、柴犬コインのような変動幅の大きな資産が値を下げることは自然なこと」と付け加えた。

当記事執筆時点、柴犬コインは0.0000370ドルで取引され、メッサーリ(Messari)によると24時間で11.89%下落している。

大口保有者の取引数、増加

ナンセンによると、多くの大口保有者がおそらく利益確定のために保有額を減らしているという。

ブロックチェーンデータ企業Santimentのデータも同様の傾向を示している。10万ドル以上の大口保有者、いわゆる「くじら」の取引数は11月初めから増加している。また、柴犬コインを取引所に預け入れる1日あたりのユニークアドレス数「アクティブ・デポジット」も増加している。

Santimentによると、アクティブ・デポジットの急増は、短期的な売り圧力の上昇を示している可能性があるという。

「他の資産と同様に、柴犬コインの価格は需要と供給の産物であり、(中略)購入者の多くは、その投機的魅力のみに惹かれていたことは明らか」とOKEx Insightsのシニアアナリスト、リック・デラニー(Rick Delaney)氏は述べた。

「価格上昇に惹かれた、多くの柴犬コイン投資家は、ポジションを維持したり、価格が下落している間に再び購入するために欠かせない長期的信念を持っていない」(デラニー氏)

メタバースへのシフト

かつて柴犬コインは取引所で最も取引されていたが、CoinGeckoのデータが示すように、取引高は大幅に減少している。

分析企業ナンセンは、取引高は柴犬コインや他のミームコインにとって、最も重要な指標の1つと述べた。取引高の減少は投資家が興味を失い始め、ミームコインへの投資に「慎重」になっていることを示すからだ。

CoinGeckoによると、現在、中央集権型取引所で最も取引されているアルトコインは、ディセントラランド(decentraland/MANA)やザ・サンドボックス(the sandbox/SAND)などのメタバース関連のコインだ。

「柴犬コインの下落は、投資家の関心がミームコインからメタバースにシフトしていることが主な原因と考えられる。MANA、SAND、そしてSHIBの取引高を比較すれば、簡単にわかる」とCoinMarektCapはコメントした。

「取引高は常に投資家のプロジェクトへの関心に関係している」(CoinMarektCap)

インターネット上での話題性も劇的に低下している。当記事執筆時点、Google トレンド(Google Trends)では「SHIB」の値は「22」となっており、10月末の「100」から大きく低下している。「22」という値は、柴犬コインの情報を求めて検索する人が少ないことを意味する。

明るい兆し

にもかかわらず、個人投資家の柴犬コインに対する関心は依然として高く、柴犬コイン保有者のユニークアドレス数は増加を続けている。ナンセンのデータによると、価格がすでに下落していた11月11日、ユニークアドレス数は100万を突破した。

ナンセンのリサーチアナリスト、ダニエル・クー(Daniel Khoo)氏は「投機的な投資を行う人がいるため、個人投資家の関心はまだ間違いなく存在する。誰も大金を得る機会を逃したくはない」と語った。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Santiment
|原文:SHIB Slumps as Large Holders Take Profits