ブロックチェーンはメタバースとWeb 3.0の鍵:ゴールドマン・サックス

ブロックチェーン技術はメタバースとWeb 3.0の発展の鍵、と米投資銀行のゴールドマン・サックスは14日発表したレポートに記した。

「中央の権威から独立して、あらゆるバーチャルオブジェクトをユニークに識別」できる唯一の技術で、この識別と所有権追跡の機能はメタバースにとって極めて重要と同行は述べた。

Web 3.0に向けて、ブロックチェーンは「中央集権的なコントロールを部分的に排除」するという。将来、ユーザーはメタ(旧フェイスブック)、グーグル、アップルといった第三者を介さずにインターネットを利用できるようになるとしている。

Web 3.0とは、分散型ネットワークによって実現される第3世代のインターネットサービス。

最も破壊的な技術トレンド

ゴールドマン・サックスは、暗号資産(仮想通貨)はブロックチェーンにとって始まりに過ぎず、2017年以降、ブロックチェーンは銀行から、通信やメディア、製造業といった業界を超えた、より分散型の用途に広がっていると指摘した。

同行はブロックチェーンを、TCP/IPとHTMLが「1990年代にインターネットを生み出した」以来の最も破壊的な技術トレンドの1つと捉えている。

「投資への影響は現時点では予測しがたいが、ユーザーIDの中央集権的コントロールに依存している企業は、ブロックチェーンの普及によってビジネスモデルの維持が困難になる可能性が高い」とレポートは述べた。

メタバースとは、仮想現実(VR)、拡張現実(AR)、インターネットを組み合わせて構築される没入型のデジタルワールド。

メタバースはソーシャルメディア大手のフェイスブック(当時)が10月、今後の重点的な取り組みへの意思表明として、社名を「メタ(Meta)」に変更して以来、大きな注目を集めている。メタはまた、メタバース開発のために、EU内で1万人を雇用すると発表した。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Shutterstock
|原文:Goldman Sachs Says Blockchain Is Key to Metaverse and Web 3 Development