米コインベースを「売り」に格下げ:ゴールドマン・サックス

米投資銀行ゴールドマン・サックスは27日、暗号資産取引サービスを手がける米コインベース(Coinbase)の格付けを「中立」から「売り」に、目標株価を70ドルから45ドルに引き下げた。

格下げは暗号資産価格の継続的な低下と、それに伴う業界の活動レベルの低下のため。コインベースの株価は市場前取引で5.7%下落し、59.40ドルとなった。

現状の暗号資産の水準と取引高は、収益基盤の「一層の弱体化」を意味し、同行は2022年の収益を前年比約61%減と予想している。

コインベースは最近、従業員の18%を削減するリストラを発表し注目を集めた。だがゴールドマン・サックスは、個人投資家の活動が鈍化することで「結果として生じるキャッシュの減少を食い止める」ためにコストの大幅削減が必要と指摘した。

コインベースの2022年第1四半期の時価総額は約115億ドル(約1兆5590億円)、保有するキャッシュは約38億ドル(約5150億円)。

短期的に収益を上げるには暗号資産価格の上昇とボラティリティが必要であり、今後数年間はゼロ〜マイナスの調整後EBITDA(利払い前・税引き前・減価償却前利益)を予測するなど、評価には限りがあるとゴールドマン・サックスは見ている。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Shutterstock
|原文:Goldman Cuts Coinbase to ‘Sell’ Due to Fall in Crypto Prices and Industry Activity; Shares Drop