ケベック州貯蓄投資公庫、セルシウス破綻で約200億円を損金処理

カナダのケベック州貯蓄投資公庫(CDPQ:Caisse de Depot et Placement du Quebec)は8月17日、破綻した暗号資産レンディング大手セルシウス・ネットワーク(Celsius Network)の株式を損金処理すると述べた。

カナダ第2位の資産規模を持つ投資主体とされる同公庫は、2021年秋にセルシウスに1億5000万ドル(約202億円)を投資。その際、同公庫のエグゼクティブ・バイスプレジデント兼最高技術責任者、アレクサンドル・シネット(Alexandre Synnett)氏は「ブロックチェーン技術は、伝統的経済の複数のセクターを破壊する可能性がある。デジタル資産の普及が進むなか、我々はパートナーと連携しながら、適切なチャンスを捉えていく」と述べている。

17日、中間決算を伝えるウェブ動画で、チャールズ・エモンド(Charles Emond)CEOは「移行期のセクターに早く投資し過ぎた」と語った。

エモンドCEOは、同公庫は投資前に「広範な」デューデリジェンスを行い、現在「法的な選択肢」を探っていると付け加えた。セルシウスと債権者の間では、破産に関する裁判が進行している。

ケベック州貯蓄投資公庫は、最新の決算によると6月30日時点で3000億ドル(約40兆円)強の資産を保有している。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:カナダ・ケベックの風景(Shutterstock)
|原文:Canadian Pension Giant Caisse Writes Off $150M Bet on Bankrupt Crypto Lender Celsius