トロンのUSDD、ドル連動からの逸脱続く──6月以来の0.97ドル

トロンのUSDD、ドル連動からの逸脱続く──6月以来の0.97ドル

トロン(Tron)ネットワークのアルゴリズム型ステーブルコイン、USDD(Decentralized USD)の米ドル連動からの逸脱は、FTX破綻の影響に直面した暗号資産市場が堅調に推移するようになった今でも続いている。

トロンの創設者ジャスティン・サン(Justin Sun)氏が支持し、トロンのDAO(自律分散型組織)が管理しているUSDDは、Coingeckoのデータによると、12月12日未明に0.9695ドルまで下落し、6月22日以来の安値を記録した。この下落は、DAOがデペッグ(米ドル連動からの逸脱)とみなす3%の価格変動を上回っている。

USDDは11月、FTXの破綻によって暗号資産に対する投資家の信頼が損なわれるなか、米ドルからの乖離が進んだ。テザー(USDT)など、他の主要ステーブルコインも米ドル連動から逸脱したが、すぐに回復している。

USDDの長期にわたるデペッグとともに、DEX(分散型取引所)CurveのUSDD/3CRV流動性プールにおけるUSDDのドミナンスは上昇している。

USDD/3CRV流動性プールは、投資家がUSDDよりも他のステーブルコインを好む兆候を見せている。(出典:Curve)

当記事執筆時点、USDDはプールの総資産3450万ドルの86%を占め、11月10日の80%から上昇した。この動きはユーザーがUSDDをプールの他のステーブルコインであるダイ(DAI)、USDコイン(USDC)、USDTに交換する傾向が強まっていることを示している。

市場の動揺を抑えるために、サン氏はツイッターで、USDDの担保率が200%であることを強調しつつ、USDDを守るためにさらなる資本を投入すると発表した。

USDDが米ドル連動を回復できなかったことで、ツイッターではテラ(Terra)の今はなきアルゴリズム型ステーブルコイン、TerraUSD(UST)をモデルとしたUSDDが崩壊するのではないかとの危惧が広がっている。

USTは5月に暴落し、数十億ドルの投資家の資産が失われた。しかし、暴落前のUSTの時価総額は180億ドル、現在の10億ドルにも満たないUSDDの時価総額と比べると18倍以上の規模だった。言い換えれば、USDDが暴落しても、その影響はUSTほどではないかもしれない。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Coingecko
|原文:Tron’s USDD Stablecoin Falls to Under $0.97, Lowest Level Since June

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