【週末の動き】ビットコインは横ばい──投資家はFRBに再び注目

ビットコイン(BTC)は週末、ほぼ横ばいで推移した。暗号資産アナリストはFRB(連邦準備制度理事会)の金融引き締めによる圧力はすぐに弱まる可能性は低いと警告している。

最新価格

●CoinDesk Market Index(CMI):826、-0.1%
●ビットコイン:16,781ドル、+0.2%
●イーサリアム:1,189ドル、+0.3%
※価格は日本時間12月18日20時時点

FTX崩壊の余波の最も騒がしい段階が過ぎた今、暗号資産トレーダーの関心は再びFRBに戻りつつある。

FRBが今年行った金融引き締めによるインフレ抑制の取り組みは、暗号資産トレーダーにとって再び最大の関心事となっており、パウエルFRB議長や関係者は先週、利上げは2023年も続けられる可能性があると示唆した。

「クリスマスと新年の休暇が近づくなか、ボラティリティを押しつぶす疲労が発生しているが、市場は間違いなく、年末に向けてゆっくりと下落するか、2022年に起きたような1月から第1四半期(1−3月期)にかけての下落で、弱気な反応を見せることになる」とQCP Capitalは12月17日、テレグラムに記した。

週末の暗号資産市場は落ち着いており、アジア時間の18日未明にはほぼ横ばい、CoinDesk Market Index(CMI)も24時間でほぼ変わりはない。ビットコインは日本時間18日15時30分時点、1万6717ドル付近。

ビットコインに特化した投資会社NYDIGのグレッグ・シポラロ(Greg Cipolaro)氏によると、投資家は業界の過去6~9カ月の出来事から、依然として「取引所、自己勘定取引会社、レンディング事業者のやり方に神経質になっている」という。

FRBからの継続的な圧力は「金融政策の背景が緩和されるまで、ビットコインをはじめとする金融資産に蓋をすることになるだろう」と同氏は12月16日のニュースレターに記した。

分析会社Glassnodeは「投資家がFTXの崩壊とバイナンス(Binance)にまつわるFUDを受けて警戒を続けているため、需給のダイナミクスに動きが見られない」と指摘した。FUDは「恐怖、不確実性、疑い(fear, uncertainty, doubt)」の頭文字で、暗号資産では弱気を示すほとんどすべての情報を指す。

「ビットコインの見通しは、売り手の疲弊が続いているにもかかわらず、1万8000ドル超の大きなレジスタンスを考えると、年末に向けて確かなものではない」とGlassnodeは述べた。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk
|原文:First Mover Asia: Missing From the Debate About Binance’s Proof of Reserves and Auditor, One Metric Shows Another Exchange Could Be in Trouble