SEC、トロン創設者サン氏を提訴──未登録証券の販売や市場操作の疑い

米証券取引委員会(SEC)は3月22日、未登録証券の販売と配布(エアドロップ)、詐欺、市場操作の疑いでトロン創設者のジャスティン・サン(Justin Sun)氏を提訴した。

サン氏、トロン財団、ビットトレント財団、レインベリー(旧ビットトレント)を、トロン(TRX)とビットトレント(BTT)の販売で提訴するとブレスリリースで述べた。SECはTRXとBTTは未登録の証券にあたるとしている。

SECはさらに、被告らは「大規模なウォッシュトレード(買い手と売り手が同一だったり、買い手と売り手が共謀したりする市場操作の一種)」を通して、TRXの流通市場を「不正に操作した」と述べた。裁判所への提出書類によると、トロン財団の従業員が取引を行い、ビットトレント財団とトロン財団が口座を管理し、レインボーベリーの従業員が取引のための資金を送金していたという。

TRXは、発表を受けて13%下落。フォビ(HT)、JUST(JST)、サン(SUN)など、サン氏関連の他の暗号資産も5%超の下落となった。

ゲンスラーSEC委員長はリリースで、今回のケースは暗号資産投資家が未登録の証券で直面する可能性のあるリスクの一例と位置づけた。

「サン氏とその企業は、未登録証券の提供と販売でアメリカの投資家をターゲットにし、投資家を犠牲にして数百万ドルの違法な収益を得たのみならず、未登録の取引プラットフォームでウォッシュトレードを実行し、TRXが活発に取り引きされているように装った」とゲンスラー委員長は述べている。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:ジャスティン・サン氏(CoinDesk)
|原文:Tron Founder Justin Sun Sued by U.S. SEC on Securities, Market Manipulation Charges

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