トロン・ブロックチェーン、AI活用プロジェクトに対して1億ドルを助成

トロン(Tron)ブロックチェーンは、投資家の間で人工知能(AI)に注目が集まる中、同ブロックチェーンのアプリケーションでAIを活用するチームに対して1億ドル(約130億円)以上を拠出すると発表した。

この取り組みは、トロン・ブロックチェーン上に構築されたアプリケーション上で、OpenAIの「ChatGPT」 のようなツールを開発のバックエンドとフロントエンドの両方で活用することなどを研究する開発者の支援を目的としている。

これに該当する開発チームは、トロン人工知能開発基金へ助成金を申請することができる。トロンが支援する対象は、決済や電子商取引、通貨決済、データ管理、市場・投資分析、コンテンツ生成におけるAIの活用だ。

「スマートコントラクト開発におけるAIの活用は、より知的かつ効果的にスマートコントラクトを作成、展開、実行することを可能にする」とトロンの創設者ジャスティン・サン(Justin Sun)氏は今週初めにツイートしている。

AIトークンは過去1週間だけで平均60%以上上昇していることが、CryptoSlateのデータで明らかになっている。中でも、AletheaのArtificial Liquid Intelligence(ALI)、fetch.ai(FET)、SingularityNET(AGIX)といったプラットフォームのトークンが3倍以上の上昇を記録している。

しかし、一部の市場ウォッチャーは、AIトークンは誇大広告だとして慎重な姿勢を崩していない。

金融市場コンサルタントのヴァレンティナ・ドロファ(Valentina Drofa)氏は今週初め、米CoinDeskに「短期的な価格上昇を利用しようとする投機家が多く、この新しいトレンド全体が空騒ぎで終わる危険性がある」と述べた。「このようなサイクルを何度も観察するのは、うんざりするほど悲しいものになってきている」

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Danny Nelson/CoinDesk
|原文:Tron Blockchain Commits $100M in Grants to Artificial Intelligence-Focused Projects