米銀大手JPモルガン・チェースは、弱気相場や規制の不確実性にもかかわらず、伝統的金融資産を「トークン化」する計画を堅持している。

同行はイーサリアムブロックチェーンのパーミッション版であるデジタル資産プラットフォーム「オニキス(Onyx)」を使い、約7000億ドルの短期融資の取引を処理している。顧客はトークン化された米国債を取引したり、同行独自のデジタル通貨「JPMコイン」を利用できる。

Onyxベースのレポ取引(国債を担保に資金を調達する取引)は、ゴールドマン・サックス、BNPパリバ、DBS銀行も利用しており、Onyxの責任者タイロン・ロバン(Tyrone Lobban)氏はさらに15の銀行とブローカーが契約を検討しているとCoinDeskに語った。

利用拡大とともに、OnyxはMMFのような伝統的に融資が難しい資産をトークン化し、担保として利用することに注力するとロバン氏は述べた。さらに同氏は、プライベートファンドなど、より幅広いトークン化資産を発行できるようになると予想している。

「トークン化は伝統的金融にとってのキラーアプリだと考えている」とロバン氏。

「未公開市場(未公開信用取引、未公開株式、未公開不動産)を考えてみると、公開市場の2倍の規模があるが、流動性は桁違いに小さく、きわめて大きな格差がある」

暗号資産を手がける他の企業と同様に、Onyxチームは多くの暗号資産大手の破綻に伴う弱気相場の影響と規制当局の監視強化を認識している。

さらなる注意が必要であることを認識しつつ、ロバン氏はJPモルガンとOnyxにとって重大な変化はないと強調した。

「時間は以前より少しかかるかもしれないが、我々の戦略はまったく変わっていない」「いずれにせよ、やるべきことは多く、長期的にはこのような瞬間的な安値は本当に些細なことだ。我々は幸運にも、こうした巨大なユースケースを実現できるリソースを持っている。もし我々が規制の明確化を後押しし、規制当局が価値を理解する手助けをできれば、それもまた良いことだ」とロバン氏は語った。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
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|原文:Tokenization Is ‘Killer App’ for TradFi: JPMorgan