CoinMarketCap、リアリティTVへ進出──「シャーク・タンク」のWeb3版を制作

暗号資産(仮想通貨)価格データサイトCoinMarketCapは、リアリティTVの世界に飛び込み、米人気テレビ番組「シャーク・タンク(Shark Tank)」からインスピレーションを得た「キラー・ホエール(Killer Whales)」というTV番組を開始する。

Web3のエンターテイメント企業であるHello Labsと提携したこの新番組では、起業家、インフルエンサー、Web3企業の創業者で構成される審査員に、起業家が自分のWeb3プロジェクトを売り込む。Hello Labsは、MTV VMAアワードのプロデューサーであるポール・キャスリン(Paul Caslin)氏によって設立された。

「キラー・ホエールは、Web3空間の起業家のエネルギーを世界中の家庭に届ける楽しくてエキサイティングな番組だ」とCoinMarketCapの最高マーケティング責任者、ジョナサン・アイザック(Jonathan Isaac)氏はプレスリリースで述べている。

Hello LabsとCoinMarketCapから応募することができ、最初の審査に合格すれば、ハリウッドで数回の面接を受けることになる。番組の撮影は6月に開始され、主要なストリーミングサービスとHello LabsのオンデマンドTVサービスでの放送が予定されている。

Hello LabsのCEOであるサンダー・ゴージェス(Sander Gortjes)氏は声明の中で「我々の目的は、暗号資産に関するあらゆることを楽しみ、学習してもらうことで、次の10億人のユーザーに対して、Web3への扉を開くことだ」と述べている。

ここ数カ月、Web3に関するテレビ番組が数多く登場し、ブロックチェーン技術の多様な使用例や、マスメディアの消費者の間で暗号資産への関心が高まっていることが浮き彫りになっている。人気アニメ「リック・アンド・モーティ(Rick and Morty)」の共同制作者であるダン・ハーモン(Dan Harmon)氏は、2023年にフォックス(FOX)で「Krapopolis」というアニメ番組を立ち上げる。この番組は8月に初回の1万420個のクラップ・チキン(Krap Chicken)NFTコレクションをローンチしており、保有者は番組で投票したり、限定コンテンツへのアクセスしたり、報酬を獲得したりできるようになる。

他の既存のNFTコレクションは、メディアを横断する知的財産(IP)の利用を模索している。Web3コミュニティのNounsDAOは、長編映画とテレビ番組の企画提案を承認した。一方、カラフルなNFTコレクションのDoodlesは、エミー賞にノミネートされたアニメーションスタジオGolden Wolfを最近買収し、ストーリー性のある物語を通じてDoodlesフランチャイズを拡大する計画だ。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:‘Shark Tank’ but Make It Crypto: CoinMarketCap Launching New Competition TV Show