ライトコインはまだ割安──オンチェーンの指標が示唆

オンチェーンの指標によると、時価総額12位の暗号資産(仮想通貨)であるライトコイン(LTC)が割安な価格で取引されている。

ライトコインのMVRV(実現価値に対する市場価値)Zスコアは、記事執筆時点でマイナスだった。分析会社のグラスノード(Glassnode)によると、ゼロ以下のスコアは、暗号資産が公正価値に対して割安であることを示す。

時価総額は、流通しているライトコインの総数に市場レートを乗じて計算される。実現価値は、時価総額のバリエーションで、ブロックチェーン上で最後に動いたときのコインの市場価値を計算したものだ。流通から失われたすべてのコイン(15%以上)を除外することで、公正な価値を反映すると言われている。

Zスコアは、市場価値と実現価値が標準偏差でどれだけ違うかを示すものだ。

歴史的に見ると、Zスコアが8を超えると割高で強気市場の頂点、逆にマイナスになると割安で市場の底を意味する。

Zスコアは、引き続きマイナスでライトコインが過去の標準と比較して安い価格で取引されていることを示している。(Glassnode)

チャートを見ると、Zスコアは昨年7月以降、一貫してマイナスになっていることがわかる。これは今に始まったことではない。この指標は過去に何度もゼロ以下で推移し、最終的に急騰への道を開いてきた。

歴史が導くのであれば、最も抵抗の少ない道は高い側にあるように見える。とはいえ、ライトコインと暗号資産市場全体は、金融引き締めや世界経済の状況など、マクロ経済の逆風には脆弱なままだ。

記事執筆時点で、LTCは92ドルで取引され、今年に入ってから約31%の上昇を記録している。米CoinDeskのデータによると、今週初めには1カ月ぶりの高値となる95ドルを記録している。

ライトコインは8月上旬に3回目のマイニング報酬半減を実施し、マイナーに支払われるブロックごとの報酬が12.5コインから6.25コインになる予定だ。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Glassnode
|原文:Litecoin Is Undervalued, Onchain Indicator Suggests