リップル、「New Value レポート2023」公開

リップル(Ripple)は、ビジネス業界などにおける暗号資産(仮想通貨)トレンドに関するレポート「New Valueレポート2023(2023 New Value Report: Crypto Trends in Business and Beyond)」を公開した。暗号資産、デジタル資産、ブロックチェーンに対する市場心理と今後の見通しを示し、この先数カ月または数年後に予想されるテクノロジーの変化や成長についてまとめているという。

レポートでは、金融機関や企業のグローバル・ファイナンス・リーダー1700名を対象に、DeFi(分散型金融)、トークン化、中央銀行デジタル通貨(CBDC)、決済などについて調査を実施。2023年の暗号資産業界動向トップ5として以下をあげている。

1.暗号資産の見通しは依然として圧倒的に好調

世界の金融業界のリーダーたちの暗号資産に対する信頼は、過去6か月間で高まっており、90%以上がこのテクノロジーが今後3年以内にビジネスならびに金融ひいては社会に大きな影響を与えると答えている。

2.暗号資産への高い期待が現実世界での導入に反映されている

回答者の79%が、暗号資産ソリューションを自社のビジネスへ導入する可能性について、「とても自信がある」あるいは「非常に自信がある」と回答。

また、回答者のうち4分の3以上が、今後数年以内に暗号資産やNFT、ステーブルコインなどのデジタル資産技術を導入することを前向きに検討している。

3.トークン化された現実世界の資産への期待が高まり続けている

72%の回答者が今後3年間において金融、製造、メディアエンターテイメントなどのさまざまな業界でイノベーションを促進する手段としてトークン化をビジネスに活用すると予想していると回答。

昨年と比較して、回答者はCBDCとステーブルコインがより短期間でより大きな影響を与えることを期待している。

4.暗号資産の保有におけるトップのユースケースは「決済」

世界の金融リーダーの44%は、暗号資産を用いた決済が最も多い初期導入方法であるという考え方を示している。

また半数以上が、国際送金に暗号資産を導入する際の最大の利点は決済の迅速化であると考え、50%がコスト削減がより突出したメリットであると回答している。

5.分散型金融(DeFi)がメインストリーム化に向けて前進

回答者の76%は、リスク、流動性、アイデンティティの管理など、ビジネスのイノベーションを推進する手段として、法人向けのDeFi(分散型金融)に関心があると回答。

レポート全文(英語)はこちら

|文:CoinDesk JAPAN編集部
|画像:Shutterstock