イングランド銀行、ステーブルコインの発行体制構築を継続

イングランド銀行(BoE)がシステミックなステーブルコイン制度の計画策定を継続することが、8月7日、コンサルテーション文書で明らかになった。

コンサルテーションでは、システミックなステーブルコインはBoEと金融行動監視機構(FCA)の両方によって監督されるとしており、コメント提出者はこれを歓迎した。コメント提出者と政府はまた、説明責任の枠組み(規制当局のアプローチが将来にわたって有効かどうかを評価する)をシステミックなステーブルコインに拡大することを支持した。

「将来のシステミック決済事業体が破綻した場合の金融市場インフラ特別管理制度(FMI SAR)の優先権に関する意見については、広く好意的に受け止められている」とコンサルテーション文書は述べている。

イギリスは2022年、システミックなステーブルコインを既存の規制下に置くことを盛り込んだ一連のコンサルテーションを発表したが、その内容は、運用を確実に継続させる目的と並行して、顧客資金を返還できるようにするという新たな目的を伴うものであり、一部の者はこれを懸念していた。

「システム上重要なすべての決済機関が顧客資金を返還できるという新たな目的を追加することで、深刻な安定性リスクを軽減するためのサービス継続性の確保よりもこれが優先される状況につながる可能性があるとの懸念を指摘した者はほとんどいなかった」と文書は述べている。 政府は今後も規制当局と協力してアプローチを見直していくと述べた。

イギリスは最近、2023年金融サービス・市場法を成立させ、BoEにシステミックなステーブルコイン体制を構築する権限を与えた。BoEは、システミックなステーブルコインに関する規則を年内に発表する予定だと述べている。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:UK’s Central Bank Forges Ahead With Plans for a Systemic Stablecoin Regime