ヘデラ、上昇──FedNowがヘデラ基盤の少額決済ツール「Dropp」採用

ヘデラ・ハッシュグラフ(Hedera Hashgraph)のネイティブ暗号資産ヘデラ(HBAR)が14日、15%以上上昇した。これは、FRB(米連邦準備制度理事会)の即時決済プラットフォーム「FedNow」が、ヘデラを基盤としたマイクロペイメント・プラットフォーム「Dropp」をサービス・プロバイダーとして追加したことによるものだ。

FedNowのプレスリリースによると、Droppはクレジットカード払いに代わる銀行振り込み手段で、加盟店は多額の取引手数料を支払うことなく、少額の買い物をデジタル決済で受け付けることができる。DroppはHBARのほか、米ドル、ステーブルコインのUSDコイン(USDC)でのマイクロペイメントが可能。

今回の上昇によって、HBARは6月中旬から約50%上昇、時価総額は21億ドル(2940億円、1ドル140円換算)を超えた。

ヘデラ・ハッシュグラフは、コンセンサスメカニズムとしてハッシュグラフを採用、他のチェーンとは異なる独自構造を持つブロックチェーンを謳っている。開発元のヘデラ(Hedera)によると、同ブロックチェーンはハッシュグラフを使用する唯一のパブリック・ブロックチェーンであり、1秒あたり1万件以上のトランザクションを処理し、数秒で低レイテンシーのファイナリティを実現するという。

メッサーリ(Messari)によると、ヘデラ・ハッシュグラフの1日あたりのアクティブ・アカウント数は年初から第2四半期末までに288%増加、約3500から約1万3500となっている。また1日あたりの新規アカウント数は同期間に340%増加したという。

第2四半期の活発な動きの主な要因はNFTで、ノン・ファンジブル・トークン(NFT)で、特にフルコンタクト空手リーグ「Karate Combat」のIPを利用して作成されたWeb3ゲーム「Karateka」だったとメッサーリは指摘。昨年までは、主にDeFi(分散型金融)が牽引していたと述べた。

ヘデラ・ハッシュグラフはこの数カ月間に多くのアップデートを行い、農産物サプライチェーンでのブロックチェーン活用を目指すFreshSupplyCoはヘデラに移行。韓国の新韓銀行はヘデラ上でのステーブルコインの送金実証実験(PoC)を完了した。

CoinDesk

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk
|原文:HBAR Rallies on FedNow Addition of Hedera-Based Dropp