SBI子会社のB2C2、フランスの競合を買収──EUへの拡大を視野

ロンドンを拠点とする流動性プロバイダーのB2C2は、プレスリリースによると、フランスのマーケットメ−カーWoortonを買収、Woortonが持つ規制ライセンスを手に入れ、EU内での営業が可能となった。

つまり、B2C2はフランスの金融市場庁(AMF)がWoortonに与えたデジタル資産サービス業者(PSAN)ライセンスを通じて、EUの機関投資家にサービスを提供できるようになった。

買収金額などは公表されていない。

「我々と同様に、WoortonはTradFi(伝統的金融)のバックグラウンドを持ち、暗号資産とデジタル資産にフォーカスしている。我々は互いに、EU市場の顧客にマルチアセットの幅広さと深さを提供できる、極めて補完的な企業の組み合わせとなる」とB2C2のEMEA(ヨーロッパ、中東、アフリカ)責任者トーマス・レストウ(Thomas Restout)氏は声明で述べた。

Woortonは、その顧客基盤と店頭(OTC)サービスをB2C2と組み合わせることで、暗号市場全体の流動性を高める。流動性は、アメリカのトレーディング会社であるJane StreetとJumpが最近、暗号資産取引を縮小すると発表したように、現在の弱気市場で重要なテーマとなっている。

SBIホールディングスの100%子会社、SBIファイナンシャルサービシーズは2020年にB2C2を買収し、暗号資産トレーディング会社を所有する日本で初めての大手金融グループとなった。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Unsplash
|原文:SBI-Owned B2C2 Eyes European Expansion With Acquisition of Rival Trading Firm Woorton