フィリピン当局、近くバイナンスへのアクセスを遮断するとユーザーに警告

フィリピン証券取引委員会(SEC)は、バイナンス(Binance)がフィリピン国内で無許可で運営されているとして、同国のユーザーに対し、近く同取引所へのアクセスを遮断する可能性があると警告している。

同委員会は通達の中で、バイナンスは証券を一般に販売または提供する認可を受けていないと述べている。

また、バイナンスがソーシャルメディア上でフィリピン人に暗号資産(仮想通貨)取引を積極的に宣伝しているとし、これは同国では犯罪行為であり、宣伝を行った者に刑事責任が生じる可能性があるとしている。

「バイナンスのセールスパーソン、ブローカー、ディーラーまたはエージェント、代表者、プロモーター、リクルーター、インフルエンサー、エンドーサー、およびイネイブラーとしてフィリピン国内でバイナンスのプラットフォームへの投資を販売または勧誘する行為を行った者は、オンラインであっても、証券規制法第28条に基づき刑事責任を問われる可能性がある」と通達で述べており、500万フィリピンペソ(約1300万円、1フィリピンペソ=2.6円換算)の罰金または最高21年の懲役を科すと警告している。

当局はまた、国内のバイナンスをブロックするために国家電気通信委員会の協力を求めており、グーグル(Google)とメタ(Meta)にバイナンスのローカル広告をブロックするよう命じている。

このブロックは承認されれば、3カ月以内に行われ、ローカルユーザーはポジションを清算できる。

フィリピンの地元メディアはバイナンスからの「我々は適用される現地規制に従うことに尽力している。新しいリーダーシップの下、当社はSECの懸念に対処するために積極的な措置を講じる」というコメントを掲載している

バイナンスは最近、アメリカ当局と和解し、適切なマネーロンダリング対策プログラムの維持を怠ったこと、無許可送金事業を運営したこと、制裁法に違反したことなどの容疑で43億ドル(約6450億円、1ドル=150円換算)の罰金を支払うことで合意した。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Danny Nelson/CoinDesk
|原文:Philippines Security Regulator Warns Binance Is Operating Without a License