中央銀行はCBDCリスクに対する十分な準備ができていない:BISレポート

国際決済銀行(BIS)が設置した「リスク管理に関する諮問グループ」は29日の報告書で、中央銀行には中央銀行デジタル通貨(CBDC)のリスクを軽減するために必要な専門知識やスキルが不足しており、より強力な措置を導入する準備をする必要があると指摘した。

世界各地の国が、決済効率と金融包摂を改善するためにCBDCの発行を検討してきた。しかし、CBDCの導入は中央銀行のビジネスモデルに「重大な影響」を与える可能性があり、さまざまなリスクを引き起こす可能性があると報告書は述べている。

報告書は、「主要なリスクは、中央銀行の内部能力とスキルで生じる可能性がある差だ」としている。ブラジル、カナダ、チリ、コロンビア、メキシコ、ペルー、アメリカの中央銀行がこのグループに参加している。

報告書は中央銀行に対し、CBDCのリスクを特定、評価、監視、報告するプロセスを確立するよう求めた。また、暗号資産(仮想通貨)を支える分散型台帳技術などの最先端技術の導入には高度な専門知識が必要になるだけでなく、中央銀行が現在対処する態勢が整っていない可能性のある技術的問題に直面することになると述べた。

報告書は、「CBDCが信頼できる決済手段となるためには、中央銀行はとりわけ中断や混乱のリスクに対処し、完全性と機密性を確保する必要がある」と述べている。

BISの諮問グループは中央銀行に対し、慎重かつ現実的なリスク評価を行うよう勧告。研究と設計の段階からCBDCの運用まで適用できる統合されたリスク管理フレームワークを提案した。

|翻訳・編集:林理南
|画像:BIS
|原文:Central Banks Aren’t Sufficiently Ready for CBDC Risks: BIS Report