セレスティアのTIAが22%上昇──ステーキング利回りは年15%から17%

ブロックチェーンデータソリューション、セレスティア(Celestia)のネイティブトークンであるTIAは、ブロックチェーンの基盤技術に対する人気の高まりとともに、TIAへのベットに対する投資家の関心が勢いを増し、市場の穏やかな流れに逆らい、過去24時間で22%以上上昇した。

TIAは1月5日のアジア時間早朝に17ドル弱で取引され、その後いくらか値を下げた。CoinGeckoのデータによると、TIAは直近の24時間に約8億ドル(約1160億円、1ドル=145円換算)の取引高があり、過去最高を記録した。

ステーキングとは、報酬と引き換えに暗号資産(仮想通貨)ネットワークにコインをロックすることだ。TIAのネイティブプラットフォームでこれを行うと、手数料を差し引いても年間15%から17%の利回りがユーザーにもたらされる。アメリカ10年物国債が提供するいわゆるリスクフリーレートの4%と比較して異常に高い利回りは、暗号資産への需要を引き寄せているようだ。5日の時点で、TIAの時価総額は20億ドル(約2900億円)弱である。強気市場で評価がさらに高まる可能性が高いため、参加者は膨れ上がった報酬と最初の賭け金の両方から利益を得ることができる。

また、セレスティアブロックチェーン上に構築されたプロジェクトからのステーカーへの将来のエアドロップも期待されている。

今週初め、マルチレイヤーのブロックチェーンプロトコルであるDymensionは、TIAのステーカーを含むさまざまな市場参加者にネイティブトークンのDYMをエアドロップした。強気市場においては、エアドロップされたトークンの評価が突出する可能性があるため、参加者はTIAをステーキングするだけで大きな利益を得ることができ、これが現在のTIAの魅力を高めていると思われる。

エアドロップとは、ブロックチェーン・ユーザー(通常、ネットワーク関連の活動に参加しているユーザーやネイティブ・アプリケーションを使用しているユーザー)にトークンを配布することを指す。

「モジュラー型」の時代

モジュラー型ブロックチェーンと言われるセレスティアは、10月にメインネットのベータ版を展開し、推定58万人のユーザーにTIAを発行した。このトークンの最初の取引はバイナンス(Binance)やOKXなどの暗号資産取引所で約2.30ドルから始まった。

モジュラー型ブロックチェーンは、分散化やセキュリティを犠牲にしてしか拡張できないモノリシックブロックチェーンとは異なり、スピードと実行のために特定のチャネルを使用することで、スケーラビリティの問題を解決するように設計されている。

セレスティアはまた、ブロックチェーン上で利用可能なすべてのデータを検証する方法であるデータ可用性サンプリング(DAS)を使用しており、この組み合わせはデータの転送速度を向上させるのに役立つと言われている。

「新しい時代の始まりだ」と、このネットワークの開発を支援するセレスティア財団(Celestia Foundation)は当時のブログ投稿で書いている。「モジュラーの時代だ」。

それ以来、この用語は暗号資産界隈でほとんどミームのように誇大宣伝されるようになった。 「未来はモジュラー化だ」と、過去24時間のXへの投稿のいくつかには書かれている。

このようなストーリーは暗号資産市場では最も重要であり、初期の投資家に大きな利益をもたらすことがよくある。

11月、ソラナ(Solana)およびアバランチ(Avalanche)ブロックチェーンでミームコイン主導の熱狂がパートタイムトレーダーに数十万ドル規模の利益をもたらした。一方、レイヤー2ネットワークのメティス(Metis)では、今後の助成金がユーザーの間で誇大広告を生み出し、過去数週間で5000万ドル(約72億5000万円)以上の流入が見られた。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Celestia’s TIA Token Pops 22% as Staking, ‘Modular’ Narrative Gains Favor