最大のBONKクジラが「ソラナ用Ycombinator」に投資

ミームコインのBONKは、2022年後半に起きた暗号資産(仮想通貨)取引所FTXの破綻によりソラナ(Solana)の暗号資産エコシステムが困難な状況に陥ったときに、ソラナ全体に富を広げるための冗談めいた方法として始まった。1年後、ソラナとBONKはどちらも大きく成長し、BONKはベンチャーファンドに対する投資家という想像を超えたものになった。

スタートアップファンドに50万ドル投資

最近終了したガバナンス投票によると、BONK DAO(1億2400万ドル相当のBONKを管理するソラナのパワーブローカー12人からなる評議会)は、ソラナブロックチェーン上に構築されるプロジェクトを支援するアーリーステージのスタートアップファンドに保有資金から50万ドル(約7250万円、1ドル145円換算)を投資する計画だという。

このファンドは、最近立ち上げられたスタートアップアクセラレーターで、ソラナエコシステムの新しいプロジェクトを生み出すハッカソンを開催する予定のコロシアム(Colosseum)が組織したものだ。先週、ソラナ財団は元成長部門責任者のマッティ・テイラー(Matty Taylor)氏が運営するコロシアムにハッカソン開催の責任を引き継がせた。

テイラー氏は、「DAOがベンチャーファンドにこの種の投資を行うという話はこれまで聞いたことがなかったので、正直に言うとかなり驚いた」と語った。

テイラー氏は証券法を理由にコロシアムが進めている資金調達について言及するのを控えた。

BONK DAOは各種プロジェクトを支援

BONKのウェブサイトによると、BONK DAOは2022年のBONK創設時に誕生した。BONKの作成者がコミュニティプロジェクトに対する管理と支出のためにBONK DAOに対して全BONKの15%以上を割り当てた。

ケイマンに拠点を置くBONK DAOは、BONKの総供給量の12%以上を保有し、単独では最大の保有者であり続けている。

それ以来、BONK DAOはソラナ全体でハッカソンの後援、流動性プール、DeFiパートナーにBONKを送ることを投票で決定した。ガバナンスページによると、今回の投資はベンチャーに出資する初の試みとなる。

最近、「ソラナ用Ycombinator」への投資提案に対して8人が賛成、1人が反対という結果でコロシアムへの送金に関する投票が可決された。

提案には、「エコシステム内のビルダーをサポートし、株式を通じてアーリーステージのビルダーや創設者全体にDAOの資金を分散させるのを支援する」と書かれている。

進行中の別の投票では、マーケットメーカーのSTS Digitalとの数カ月に及ぶ取引提携を通じてBONKをUSDコイン(USDC)に変えることが提案されている。

|翻訳・編集:林理南
|画像:Danny Nelson/CoinDesk
|原文:The Biggest BONK Whale Just Invested in ‘Ycombinator for Solana’